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このサプリは効くのか?

サプリメントのカルシウムは吸収しにくい!?グルコサミンは手遅れになる可能性!?

カルシウムのサプリメントは飲んでもなかなか吸収されない

日本人はカルシウム不足だと昔から言われていたこともあり、カルシウムのサプリメントは昔から私たちになじみがあるかと思います。
カルシウム不足の人にとってカルシウムを摂ることは、もちろん良いとは思います。
ですが、サプリメントで摂った物がしっかりと体内に吸収できるのかと言うとそうとは限りません。
サプリメントでのカルシウムは、なかなか吸収できないと考えられます。

元々カルシウムは吸収率自体あまり良くありません。
サプリメントに使われているカルシウムの多くは、貝類、卵の殻のカルシウムを原料としています。
そしてそこから含まれているカルシウムは、炭酸カルシウムと言う形になっています。

この炭酸カルシウムは、胃液が出づらい人、少ない人にとってはあまり吸収が良くありません。
日本人の多くの人が胃液が少ないとも言われています。
そうなると多くの日本人は、飲んでもあまり吸収できないと考えられます。
カルシウムのサプリメントは、そのまま排出されてしまうので無駄になりやすいと言えます。

もう一つ問題点としてはカルシウムの含有量もあります。
炭酸カルシウムは、化学式で言うとCaCO3でカルシウムCaに炭酸CO3が結合した物です。
カルシウム1個に対して炭素が1個と酸素が3個です。
カルシウム以外の元素も含まれているので、純粋なカルシウムの分だけ摂り出したら4分の1ぐらいになってしまうかもしれません。
ですので、カルシウムを摂ろうと思ったらその4倍くらいの量を飲まないと目的の量にならないと言うことになります。
つまり、500mgのカルシウムを摂取しようとすれば、2000mg以上摂取しないといけなくなるのかもしれないと言うことです。

こう考えるとカルシウムは食品から摂るのが良いかと思います。
カルシウムを効率よく摂取するには、骨まで食べることができる魚が良いと言われています。
魚を食べる時、スダチやレモンなどの柑橘類を搾ると言う古くからの知恵がありますが、これは理にかなっていると言えます。
柑橘類に含まれるクエン酸はカルシウムの吸収を高めてくれるからです。
また、胃が弱くて胃液が少ない人は食事前に柑橘類を食べたり柑橘類の果汁を飲むと良いでしょう。
クエン酸が胃の中を酸性にして消化酵素の働きを助けてくれるかと思います。

カルシウムはマグネシウムとのバランスが大事

カルシウムは、マグネシウムとのバランスが大事でカルシウムがけ摂っても意味がありません。
カルシウムとマグネシウムはお互いに協力しあって機能しています。
マグネシウムを摂らずにカルシウムだけを過剰に摂ってしまうと血管が硬くなって心臓病のリスクが上がるとも言われています。

摂取の目安位はカルシウム2に対してマグネシウム1が良いとされています。
カルシウムを摂ったらその分、マグネシウムも一緒に摂ることが大事です。

1978年フィンランドのカルパーネン博士らによると食事中のカルシウムの比率が高いと虚血性心疾患(狭心症、急性心筋梗塞)での死亡率が高いことが報告されています。
チーズなどの摂取量が多いアメリカや北欧などでは、カルシウム:マグネシウムの比率が3:1、4:1と高く、虚血性心疾患による死亡率も高くなっています。

また、骨の健康にはビタミンDも必要です。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けてくれますし骨の再生をサポートもしてくれます。

カルシウムは、マグネシウムとビタミンDを一緒に摂ることが大事です。

グルコサミンは手遅れになる可能性がある!?

膝が痛い

グルコサミンと言えば、俗に膝の痛みに良いと言われています。
グルコサミンのサプリメントは、関節をサポートすることをウリにしていると思います。
膝が痛いからと使っている人も多いのではないでしょうか。

グルコサミンは関節の軟骨組織で体内でも作られていますが、年齢と共に合成力が低下していくので外から補う必要があるとよく聞くかと思います。
こう言った謳い文句は、グルコサミンに限らずサプリメントを売る為の常套手段です。
体内で減るから食べれば補えるわけではありません。
そもそもグルコサミンを摂って軟骨が再生したと言う明確な根拠はありません。
軟骨は、血管が通ってないのですり減ってしまうと再生しないとされています。
滑液から栄養を得ていると考えられていますが、基本的に消耗品です。

サプリメントに使われているグルコサミンの多くは、カニやエビの殻を塩酸処理して作られたグルコサミンです。
これらは、私たちの身体にあるグルコサミンとは形が異なります。
人間の体内にあるグルコサミンは、Nアセチルグルコサミンです。
グルコサミンを摂ってどの程度このNアセチルグルコサミンに変わるのかよく分かっていません。

もしグルコサミンを摂取するなら初めからNアセチルグルコサミンで作られた物を選ぶ方が良いでしょう。
カニやエビの殻を微生物発酵させて作るNアセチルグルコサミンもあるので使うのであればそちらをおススメします。
ですが、これを原料にして作っている会社は少ないかと思います。
値段も高くなり、匂いも生臭くなると言う欠点があるので、大量宣伝・大量販売のメーカーには選ばれないのでしょう。

また、気を付けなければけないのが膝の痛みは手遅れになってしまうことです。

グルコサミンのサプリメントで手遅れになるケースもある

基本的に軟骨は商務品です。
一度すり減ってしまった軟骨は再生しないとされています。
膝が痛くてグルコサミンのサプリメントを使うかと思いますが、場合によっては手遅れになることもあるので注意が必要です。
そもそもサプリメントなので効果・効能は謳えませんし効果もありません。

飲んで様子を見ると言う人も多いかと思いますが、これが手遅れになってしまう可能性を高めてしまいます。
飲んでも一向に膝の痛みが良くならずに病院に行ってみると症状が悪化しているケースがよくあるそうです。
痛みが出たらサプリメントではなく病院に行って医師に診てもらうことが大事なのです。

そもそも軟骨がすり減ってしまったら栄養の問題ではありません。
軟骨は第三層でできていますが、再生能力があるのは第一層までとされています。
なので軟骨は消耗品と言われているのです。

グルコサミンで何とかなるとしたら、それは本当の初期段階だけです。
少し違和感がある時、もしくは予防措置としてです。
痛みが出たらまずは整形外科を受診しましょう。
サプリメントで様子を見ていたら手遅れになってしまうかもしれません。

膝の痛みは、ヒアルロン酸の注射などで抑えたり、運動、ダイエット、場合によっては外科的な処置などをしていくかと思います。
早い段階で適切な処置をすれば痛みはかなり軽減できると思います。

参考書籍⇒サプリメントの正体