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身体の不調はグルテンとカゼインが原因?2週間抜くと不調が改善するかもしれない

身体の不調は小麦が原因かもしれない

小麦や牛乳は、多くの人が毎日と言っていいほど摂っているのではないでしょうか。
毎日、小麦と牛乳などを摂っても疲れなく健康であれば問題はないと思います。
ですが、身体に何らかの不調を感じているのであれば小麦と牛乳に注意が必要かもしれません。
パンや麺類などに含まれているタンパク質が不調の原因になっているかもしれないのです。

小麦粉には、グルテニン、グルアジンと呼ばれる2種類のタンパク質が含まれています。
小麦粉に水を入れてこねるとこの2つが絡み合ってグルテンに変化します。
パンのフワフワ感やうどんのもっちり感は、このグルテンによるものです。
その一方で老化、肥満、疲れ、便秘、下痢、イライラ、うつ、集中力の低下などにも関係していることも分かってきています。
グルテンに典型的な症状があるわけではありません。
どんな問題が起こるのかは、その人の身体によって変わってきますのでグルテンが原因とは気づきにくいです。

小麦と牛乳で腸が荒れてしまう

お腹を押さえる女性

グルテンと同じような成分を持っているのが牛乳やチーズなどの乳製品に含まれているカゼインです。
牛乳に含まれるタンパク質のうちカゼインが8割、2割がホエイです。
グルテンとカゼインは、私たちの消化酵素では分解しきれない構造を持っています。
タンパク質は消化酵素によってアミノ酸に分解されてから小腸から吸収されます。

ですが、グルテンやカゼインは、消化されないまま小腸の中に長時間とどまってしまい腸の粘膜が炎症を起こしてしまいます。
腸の粘膜が荒れてしまうと目の粗いザルのような状態になります。
健康な腸の粘膜は身体に必要な栄養素だけを吸収していますが、目の粗いザルになってしまった粘膜は十分に分解されていない大きな分子を通してしまうことにもなります。

その結果、便秘や頭痛、うつなどの全身症状を起こしてしまいます。

腸が荒れていると食品アレルギーも起こりやすくなります。
小腸から吸収された大きな分子の中に食材の特性が残り、それが抗原となってアレルギーを起こす可能性が高くなってしまうのです。
未消化のタンパク質が腸の中にあるのが良くないと覚えておくと良いでしょう。

また、腸は老化と関係しているとされています。
腸が荒れていると老化の原因の一つである活性酸素を体内に取り込み続けることになってしまいます。
腸の炎症を抑えるには、小麦や牛乳を控えることが重要かもしれません。

小麦や乳製品には依存性がある

小麦や乳製品に問題がありますが、それだけでなく依存性があるのも問題です。
グルテンフリーやカゼインフリーを行おうとしてもパンや牛乳をどうしてもやめることができないという人がいます。
これは本人の意思が弱いと思われがちですが、意思の問題ではないかもしれません。
グルテンやカゼインのアミノ酸配列の問題でもあります。

タンパク質は20種類のアミノ酸で構成されています。
グルテンとカゼインの代謝産物のアミノ酸の配列を見るとモルヒネはアヘンに含まれる最も強い物質で麻薬性鎮痛薬になります。
グルテンやカゼインを摂取すると、その代謝産物は血液脳関門を通過してしまいます。
脳内にあるモルヒネなどが結合するレセプターとくっついて中毒症状を引き起こしてしまいます。
これによって「もっと食べたい」という状態になります。
依存性があるので、やめるのはなかなか難しいかもしれません。

グルテンやカゼインを一度抜いてみよう

女性ストレッチ

身体の不調がグルテンやカゼインなのか確認をするには、一度完全に抜いてみるのが有効です。
グルテンやカゼインが含まれているものを一切食べないようにします。
効果を確かめる為に2週間程度は続けてみると良いかと思います。
グルテンとカゼインが腸にもたらす影響は非常に似ているので、抜く時は同時に行うのが効果的です。
2週間抜いてみて身体の調子が良ければ、小麦や牛乳へのアレルギー反応が起きていた可能性があります。
実際にグルテンフリーとカゼインフリーによって調子が良くなる、集中力が上がったというような実感をしている人も多いようです。

最初の2週間は徹底して抜く必要があります。
その後は、長く続けることができるのであれば良いですが、それはなかなか難しいかもしれません。
その場合は摂取量を控えめにするようにしましょう。
グルテンやカゼインの摂取量を減らすだけでも身体の調子が良くなることもあります。

とりあえずまずは、2週間グルテンフリー、カゼインフリーを実践してみてはどうでしょうか。

とは言ってもグルテンやカゼインには、依存性もあるので完全に抜くのは難しいかもしれません。
完全に抜くのが難しければ、摂取量を徐々に減らしていくようにしてみましょう。

参考雑誌⇒PRESIDENT 間違いだらけの老化の常識