疲労は痛みや発熱と同様、三大生体アラーム|脳疲労をチェックしてみよう
疲労は三大生体アラーム
疲労は、痛みや発熱と同じように「これ以上運動や仕事などの作業を続けると身体に害を及ぼす」という人間の生体におけるアラームと言えます。
痛みや発熱と合わせて三大生体アラームと言われています。
多くの人は、痛みや発熱に関しては鎮痛剤や風邪薬などで対処しているかと思います。
ですが、疲労に関しては痛みや発熱ほどに危機感を感じられずに対処できていないのが現状です。
適切に休息を取らずに疲労が蓄積してしまうと心身への負荷が大きくなっていきます。
そうなると思考能力や刺激にたいする反応の低下、注意力の低下、行動量の低下、目の疲れ、頭痛、肩こり、腰痛などの症状が現れるようになります。
疲労による症状は、個人個人で異なりますが多くの人に出る症状は目や肩、腰になります。
男性の場合は特に腰の痛みが多く、年代が高くなるにつれて目の疲れが出やすくなる傾向があるようです。
一方、女性の場合は肩こりや首筋のこりが多くみられるようです。
脳疲労をチェックしてみよう
疲労の原因は、大きく分けて肉体的疲労と神経的疲労があります。
肉体的疲労とは、筋肉の疲労でありスポーツや重労働をした後や筋肉を使い続けた時に起る疲労です。
神経的疲労は、ストレスを受けることで起こる疲労やPCやスマートフォンの長時間使用などで視神経や脳が緊張した状態が続くことで起こる疲労になります。
肉体的疲労と神経的疲労は、どちらも活性酸素によって細胞が傷つけられてパフォーマンスが低下していると脳に疲れのサインを伝えている状態です。
筋肉や脳の細胞が働く為に酸素を消費する際に活性酸素が発生し細胞がダメージを受けた状態になります。
疲労物質(FF=ファティーグファクター)が発生し体内に増加していき疲労物質が増えている情報が脳へと伝えられて私たちは「疲れた」と自覚をします。
脳が疲れたとサインを出している状態で、さらに無理をして疲れを解消することができないと身体中をコントロールしている神経の働きも乱れてしまい体調が崩れやすくなります。
いつもよりも疲れたと感じている時は、無理をしないで自分の疲労具合をチェックしてみましょう。
疲労物質と言うと乳酸を思い浮かべる人が多いかと思いますが、現在では乳酸は疲労物質ではないことが分かっています。
高負荷の運動をすると乳酸が作られますが、乳酸は再び筋肉のエネルギー源として利用されます。
乳酸が直接疲労の原因になっているわけではありません。
脳疲労チェック
次の12個の項目に当てはまる項目を数えてみましょう。
・食事が美味しくないと感じることがある
・夜中に目が覚めやすい
・便秘がちである
・集中力が続かない
・判断力が最近低下したと感じる
・物忘れが多い
・考えがまとまりにくい
・身体を使わないのに疲れを感じる
・無気力になることがある
・いつもイライラしている
・気持ちが沈んで暗い気分になる
・何もないのに不安を感じることが多い
当てはまる項目の数
1~3個…脳疲労レベル低い
4~7個…脳疲労レベル中
8個以上…脳疲労レベル高い
脳疲労レベルが中~高いの人は、疲労が解消されていなく蓄積している状態です。
この状態を放置してしまうと様々な病気にも繋がりやすくなるのでしっかりと休息を取りましょう。
疲労解消物質(FR=ファティーグリカバリーファクター)というものがあります。
これを身体の中で生み出すには、毎日10分~20分程度の軽めの運動、リラックス、良質な睡眠、イミダゾールペプチドを取ると良いとされています。
規則正しい生活を送って疲労を取ろう
疲労を取るには、普段の生活習慣を見直すことが大切です。
疲労が蓄積しやすくなる原因として、睡眠不足、生活リズムの崩れ、筋力低下、精神的ストレスなどがあります。
これらによって自律神経や中枢神経の働きが乱れてしまいます。
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
身体を活動的にさせてくれるのが交感神経で、リラックスをさせてくれるのが副交感神経です。
この両方のバランスが乱れてしまうと疲れを感じやすくなります。
自律神経のバランスを整えるには、規則正しい生活を送ることです。
起床時間、就寝時間は毎日できる限り同じ時間にする、朝起きたら朝日を浴びる、就寝の1時間前にはテレビやPC、スマホを見ない、部屋の明かりを暗くするなどすると良いです。
強い光を寝る前まで浴びていると自律神経が乱れてしまい寝つきも悪くなり睡眠の質も低下してしまいます。
なので、就寝の1時間前くらいには部屋を間接照明などで暗くしスマホなどの液晶画面を見ないようにして寝る準備をしましょう。
寝る前のストレッチも有効です。
また、食事も重要です。
疲労回復には、栄養バランスの良い食事をすることが必要不可欠です。
炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルを過不足なく摂取すると良いでしょう。
鶏むね肉、マグロ、カツオなどに多く含まれるイミダゾールペプチドは、疲労回復に良いとされていますので、これらを意識して食べると良いかと思います。