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身体に必要な栄養素鉄分について|グルテンは消化器官に負担をかけるかも

ヘモグロビンの構成成分の鉄分

鉄分は、身体に必要な栄養素でミネラルの一種になります。
酸素と二酸化炭素を運搬するヘモグロビンの構成成分として赤血球に多く存在する栄養素です。
鉄分が不足して起こる貧血は、体内を循環している赤血球の量が減少した状態になります。
赤血球が不足してしまうと全身に十分な量の酸素を運搬できなくなってしまい、倦怠感やめまいなどの症状が現れます。

鉄欠乏性貧血は、赤血球細胞内の重要なタンパク質であるヘモグロビンを構成する鉄が不足して起こる貧血です。

鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄があります。
ヘム鉄は動物性食品に多く含まれています。
レバー、赤身肉、カツオ、小魚、シジミなどがあります。
しかし、レバーにはビタミンAが多く含まれているので過剰摂取によって吐き気やめまい、神経系の異常などのリスクもあるのでレバーの食べ過ぎには注意が必要です。
非ヘム鉄は植物性食品に多く含まれ、小松菜、納豆、ピュアココア、パセリ、枝豆などがあります。

鉄分は、身体に必要な栄養素ですが吸収率が低いです。
ヘム鉄は15~25%、非ヘム鉄は2~5%程度となっています。

また、茹でる、炒めるなど調理によって減少もしてしまうので、体内に吸収させることが難しい栄養素でもあります。
鉄分の吸収率を高めるには、ビタミンCやヘム鉄と一緒に摂取することです。
その一方で、アクの成分であるシュウ酸、フィチン酸(穀物の外皮)、渋味の成分であるタンニンと一緒に摂取してしまうと鉄分の吸収が阻害されてしまいます。
摂取する際は、食べ合わせに気を付ける必要があります。

鉄分含有食品について

書類を開いている女性

ホウレン草はあまり含まれていない

鉄分と言えば、ホウレン草のイメージがあるかもしれません。
しかし、ホウレン草よりも小松菜の方が多く含まれています。
さらにホウレン草に含まれているアクの成分であるシュウ酸によって、吸収率が低下してしまいます。
体内の吸収される量は、1%程度と言われています。
鉄分の摂取を考えるならホウレン草よりも小松菜の方が良いでしょう。
小松菜はカルシウムも豊富です。

大豆に豊富

大豆には鉄分が豊富に含まれています。
がんもどきは、豆腐、山芋、卵白、ニンジンなどを混ぜて練り、油で揚げたものですが、大豆由来の鉄分が豊富に含まれています。
高野豆腐は、豆腐を冷凍し乾燥させているので大豆の栄養素が凝縮されているので鉄分が豊富です。
納豆にも鉄分は豊富に含まれています。
1日1回大豆製品を摂取するように心掛けると良いでしょう。

鉄分を多く含むサジー

サジーとは、ユーラシア大陸原産グミ科の植物です。
黄色の果実になります。
主にジュースで飲まれることが多く、鉄分はプルーンの約20.7倍、ビタミンCはレモン果汁の約9.8倍含まれています。
小さい果実に栄養素が凝縮されており、健康維持や美容に効果が期待できると注目されているようです。

滋賀県名物の赤コンニャク

赤コンニャクは、普通のコンニャクと製法が異なります。
原料に三二酸化鉄という食品添加物(着色料)を混ぜているので赤色になっています。
赤コンニャク100gあたり鉄分は、78.5mg含まれています。
普通のコンニャクは0.4mgなので、赤コンニャクは普通のコンニャクの20倍近く含まれています。

鉄分は、一度にたくさん摂取するのではなく毎日適切な量を摂取しましょう。
肝臓を始めとした各臓器にも適切な量を貯蔵しておくことができます。

グルテンでリーキーガット症候群(腸管漏出症候群)

腸

グルテンとは、小麦、大麦、ライ麦などの麦類に含まれているタンパク質のことです。
弾性に富むグルテンと粘性に富むグリアジンが練られる過程で水を吸収し絡み合い網目状に繋がった状態になっています。
独自のもちもち食感を生み出しています。

グルテンは、パン、うどん、ピザ、ケーキなど多くの小麦製品に含まれています。
一部の研究では、摂取し過ぎると消化されにくく、消化器官に負担をかけ腸内環境を乱して便秘などの症状に繋がってしまうとされています。
グルテンを過剰摂取が一つの要因となる疾患にリーキーガット症候群があります。

リーキーガット症候群(腸管漏出症候群)は、何らかの原因で腸のバリア機能が壊れて、身体に有害物質が入りこむことで起こる様々な症状のことをいいます。
グルテンに含まれるグリアジンが腸壁につくとゾヌリンというタンパク質を放出し細胞同士の繋がりを緩めてしまいます。
本来通過することのない食物成分や細菌が腸管から血液中に漏れて便秘や下痢、腹部膨満感などの症状に繋がります。

また、有害物質が血液中に入り込んでしまうと身体は異物と判断して免疫反応による炎症が起こって、自己免疫疾患の発症にも繋がると言われています。
そして、グルテンには依存性があると言われていますので、食べ過ぎてしまうことも懸念されています。

健康目的でグルテンを除いたグルテンフリーを行う人も増えていますが、グルテンフリーの食生活は必要な栄養素が不足してしまうこともあるので注意も必要です。