トレーニング・フィットネス

プレエグゾーション法で筋トレ効率アップ!弱点克服&成長を加速

はじめに

「筋力トレーニング、頑張ってるのに最近伸び悩んでる…」「特定の部位に全然効いてる感じがしない…」
もしそんな悩みを抱えているなら、今日から「プレエグゾーション法」を試してみてはいかがでしょうか。

プレエグゾーション法は、筋力トレーニングの効率を向上させ、停滞期を打破し、理想の身体へと導いてくれるかもしれません。
プレエグゾーション法の基本から具体的な実践方法、そしてその効果を最大限に引き出すコツまで説明をいたします。
是非、参考にしてみてください。

プレエグゾーション法とは?

「プレエグゾーション(Pre-exhaustion)」とは、「事前疲労」を意味します。
つまり、プレエグゾーション法とは、複合関節運動(複数の関節が動く運動)を行う前に、単関節運動(一つの関節が動く運動)で対象となる筋肉を事前に疲労させるトレーニング法のことです。

例えば、胸のトレーニングで考えてみます。
一般的に、胸のトレーニングではベンチプレス(肩と肘が動く複合関節運動)から始めることが多いと思います。。
しかし、この場合、胸の筋肉が先に限界を迎える前に、腕や肩の筋肉が疲れてしまい、胸に十分な刺激を与えられないことがあります。

そこでプレエグゾーション法の出番です。
ベンチプレスを行う前に、ダンベルフライ(肩関節のみが動く単関節運動)で胸の筋肉を先に疲労させておくのです。
こうすることで、ベンチプレスを行った際に、補助筋である腕や肩の疲労よりも、胸の筋肉にダイレクトにより深く刺激を与えることができるようになります。

プレエグゾーション法のメリット

胸のトレーニングをする男性

このユニークなトレーニング法には、筋力トレーニング効果を最大限に引き出す為の多くのメリットがあります。

  1. ターゲット部位への集中度向上
    複合関節運動では、どうしても他の筋肉(補助筋)が関与してしまいます。
    しかし、プレエグゾーション法によって狙った筋肉を事前に疲労させることで、メインセットでその筋肉への意識をより集中させ、効率的に刺激を与えることができます。
  2. 弱点部位の克服
    特定の筋肉の発達が遅れている、いわゆる「弱点部位」がある場合に非常に効果的です。
    単関節運動でその部位を徹底的に追い込むことで、発達を促進し、全体のバランスを整えることができます。
  3. トレーニング効果の最大化
    事前に疲労させることで、メインセットでの筋肉の動員をより高め、より深い刺激を与えることが可能になるとされています。
    これにより、筋肥大や筋力向上をより効率的に促進することができます。
  4. フォームの安定化・怪我のリスク軽減
    メインセットで無理な高重量を扱う必要がなくなるので、正しいフォームを維持しやすくなります。
    結果として、トレーニング中の怪我のリスクを減らすことにも繋がります。
  5. パンプ感の向上
    事前に筋肉に血液を送り込むことで、トレーニング中の「パンプ感」(筋肉が張る感覚)が高まります。
    このパンプ感は、筋肉が刺激されている証拠であり、モチベーション維持にも大きく貢献すると思います。。

プレエグゾーション法の具体的な実践例

では、実際にどのようにプレエグゾーション法を取り入れれば良いのでしょうか>
主要な部位ごとの実践例をご紹介します。

  • :
    • 単関節運動:ダンベルフライ、ケーブルクロスオーバー、ペックフライ
    • 複合関節運動:ベンチプレス、ダンベルプレス、チェストプレス
    • 例:ダンベルフライ(3セット × 15-20回)→ ベンチプレス(3-4セット × 6-12回)
  • 背中:
    • 単関節運動:プルオーバー、ストレートアームプルダウン
    • 複合関節運動:ラットプルダウン、チンニング(懸垂)、ローイング(バーベルロー、ダンベルローなど)
    • 例:プルオーバー(3セット × 15-20回)→ ラットプルダウン(3-4セット × 8-12回)
  • :
    • 単関節運動:サイドレイズ、フロントレイズ
    • 複合関節運動:ショルダープレス(ダンベル、バーベル、マシン)、アップライトロー
    • 例:サイドレイズ(3セット × 15-20回)→ ダンベルショルダープレス(3-4セット × 8-12回)
  • 脚(大腿四頭筋):
    • 単関節運動:レッグエクステンション
    • 複合関節運動:スクワット、レッグプレス
    • 例:レッグエクステンション(3セット × 15-20回)→ スクワット(3-4セット × 8-12回)
  • 脚(ハムストリングス):
    • 単関節運動:レッグカール
    • 複合関節運動:スティッフレッグデッドリフト、ルーマニアンデッドリフト
    • 例:レッグカール(3セット × 15-20回)→ ルーマニアンデッドリフト(3-4セット × 8-12回)

【ポイント】 単関節運動では、高回数(15回~20回程度)で軽めの重量を扱い、対象筋への刺激を意識します。
あくまでメインセットへの導入として、筋肉を十分にウォームアップし、疲労させることが目的です。
複合関節運動は、通常の重量・回数で行いましょう。

プレエグゾーション法を成功させる為の注意点

スクワットをする男性

効果的なプレエグゾーション法ですが、いくつか注意すべき点があります。

  • ウォームアップの徹底
    プレエグゾーション法に入る前に、全身のウォームアップはもちろん、トレーニングする部位の関節の可動域を確保し、血流を促進させておきます。
  • 重量設定を慎重に
    単関節運動でオーバーロード(過負荷)をかけすぎる必要はありません。
    あくまでメインセットで対象筋を最大限に刺激するための準備と捉え、無理のない重量を選びます。
  • インターバルは短めに
    単関節運動と複合関節運動の間のインターバルは、短めに(30秒~1分程度)設定し、せっかく疲労させた筋肉を休ませすぎないようにすることが重要です。
  • すべての種目に適用する必要はない
    プレエグゾーション法は非常に効果的ですが、すべてのトレーニングに適用する必要はありません。
    自身の目的や弱点、その日のコンディションに合わせて、選択的に取り入れるようにします。
  • 身体の声を聞く
    過度な疲労や痛みが続く場合は、オーバートレーニングの可能性も考えられます。
    無理をせず、トレーニング内容を見直してみましょう。

まとめ

プレエグゾーション法は、筋力トレーニングの停滞期を打破し、特定の弱点部位を克服したいと考えている人ににおススメのテクニックの一つです。

  • ターゲット部位への集中度を高め、
  • 筋肥大や筋力向上を加速させ、
  • 怪我のリスクを軽減する

といった多くのメリットがあると考えられます。

もし、なかなか成果が出ていないと感じているのであれば、一度トレーニングプログラムにプレエグゾーション法を取り入れてみてはどうでしょうか。