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ダイエタリーサプリメント/スポーツフード、エルゴジェニックエイド、スポーツでよく使われるサプリ

サプリメントに定義はない

サプリメントは、私たちの生活にとても身近な存在になっています。
一度は飲んだことがある人も多いことでしょう。

みなさんは、なぜそのサプリメントを選んだのでしょうか。
そもそもサプリメントとは一体何なのか、どのような目的で使用すれば良いのでしょうか。

サプリメントと言うと何か特別な物と言うイメージを持たれている人もいるかもしれませんが、実は明確な定義はありません。
一般的にサプリメントは、特定の成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品と考えられています。

ですが、サプリメントの認識は人によっても国によってもそれぞれで、お菓子やゼリー、飲料でさえサプリメントと分類されることもあります。
他にも栄養補助食品、特定保健用食品など栄養素を補うことを目的に作られた様々な名称の食品があります。
よく似た名称なので混乱しやすいかもしれませんが、これらは実は次のように分類されています。

・国が制度を創設して機能等の表示を許可している物
⇒特別用途食品、特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品

・それ以外の物

⇒サプリメント、栄養補助食品、機能性食品、健康補助食品、栄養調整食品など

これらをまとめて健康食品と呼びますが、こちらも明確な定義はありません。
国立スポーツ科学センター(JISS)は、スポーツの現場に適したサプリメントを次のように分類しています。

・ダイエタリーサプリメント/スポーツフード
タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、その他

プロテイン、エネルギーゼリー、マルチビタミン、ビタミンC、マルチミネラル、カルシウムなど

・エルゴジェニックエイド
アミノ酸、クレアチン、カフェイン、ユビキノン、ハーブ、その他

BCAA、カルニチン、クレアチンパウダー、コエンザイムQ10、ウコン、エゾウコギなど

サプリメントの目的は足りない栄養素を補うこと

サプリメントを使う目的は、普段の食生活で不足してしまう栄養素を補うことです。
普段の食事で必要な栄養素を全て摂取できるのが理想ですが、毎日それを続けるのはとても難しいことでもあります。
食事から十分な栄養素が摂れない場合は、栄養素を補う為にサプリメントを使うと良いでしょう。
特に活動量が多くエネルギー消費量が多い場合は、サプリメントを使った方が良いかと思います。

スポーツパフォーマンスを高める為にもサプリメントは利用されます。
スポーツパフォーマンスを高めると言われている栄養素をサプリメントで摂取すると良いでしょう。

国立スポーツ科学センター(JISS)でのエルゴジェニックエイドに該当をします。
ですが、全ての人、全ての運動のパフォーマンスを高めるわけではありません。

運動の種類、量、性別、年齢などによっても違い、遺伝子による個体差もあります。
様々な条件によってサプリメントでの効果にも差が出ますし、効果が出ないかもしれません。
基本的には、科学的根拠がしっかりとあるわけではありませんので効果は期待し過ぎない方が良いでしょう。
健康被害も出ることもるので摂取には十分に注意して使うようにしましょう。

スポーツでよく使われるサプリメント

ダッシュ

スポーツの現場でよく使われているサプリメントの一部をご紹介します。
これらはその有効性が複数のスポーツ研究所で認められています。

・ビタミン、ミネラル(ダイエタリーサプリメント)

ビタミンやミネラルは代謝に不可欠な栄養素です。
不足、もしくは欠乏をしている場合にビタミン、ミネラルを摂取することで健康の改善や運動パフォーマンスの向上が見込まれます。
ですが、不足、もしくは欠乏していない人では、その効果は明らかではありません。
また、ビタミンやミネラルには過剰症もあります。
必要以上に摂り過ぎてしまうと健康被害が出ますので、摂り過ぎないように注意が必要です。

・プロテイン(ダイエタリーサプリメント)

プロテインはタンパク質のことです。
タンパク質の不足を補うことができます。
少量から多量まで、利用者の目的に応じて調整がきるので汎用性が高いです。
特に筋肉を肥大させたい人は、十分なタンパク質が必要になるので低脂質なプロテインで補うと良いでしょう。
プロテインを飲むだけで筋肉がつくわけではありません。
また、摂り過ぎてしまうと体脂肪として蓄積されてしまいます。
肝臓や腎臓に負担をかけてしまうこともあるので飲み過ぎないように摂取量は注意しましょう。

・クレアチン(エルゴジェニックエイド)

クレアチンは、瞬発系運動、高強度運動のパフォーマンスを高めてくれます。
クレアチンはクレアチンリン酸として白筋に多く含まれ、クレアチンリン酸は酸素を使わずにATPを生成することができます。
ですが、持久系、跳躍系運動への効果は明らかになっていません。
そして、クレアチンは肝臓に負担をかけるとされているので長期投与、大量投与について注意が必要です。

・カフェイン(エルゴジェニックエイド)

カフェインは、持久系運動のスタミナ向上、スプリント能力を高めてくれます。
また、脂肪の分解を促し、グリコーゲンの消費量を抑えてくれます。
ですが、カフェインは耐性ができてしまうので効果を得るには、7日程度のカフェイン絶ちをする期間が必要です。
カフェインは、摂り過ぎてしまうと吐き気や不眠、利尿作用もあるので注意も必要です。

サプリメントの過剰摂取は健康被害に繋がる

落ち込む女性

ビタミンやミネラルの過剰摂取は、食事からの摂取だけではまず起こりませんが、サプリメントを使うと簡単に起こります。
ビタミンAやビタミンD、カルシウム、鉄、亜鉛などを過剰摂取すると体調不良や肝機能障害などが起こります。
特に複数のサプリメントを飲んでいる場合、成分の重複によって過剰摂取になることもあります。

ビタミンCなどの水溶性ビタミンは、過剰摂取しても尿で排出されるので過剰症は基本的に起きないとされていますが、過剰症が起こる場合もあります。
今飲んでいるサプリメントの成分と摂取量を常に確認しておきましょう。

必要な栄養量は、日本人の栄養摂取基準を参考にすると良いかと思います。
運動量が多い人ほど必要な栄養素の量も増えるので運動量を考慮して目安量を決めると良いでしょう。

サプリメントの中には、ドーピング禁止薬物や体内に入ってから非合法的な物質に変化する物質が混入していることがあります。
健康に悪影響であることはもちろん、アスリートにとっては選手生命を脅かすこともあります。

日本のサプリメントであれば、そう言った成分は含まれていないと思いますが、海外のサプリメントには日本で認められていない成分がサプリメントとして販売されていますので注意が必要です。
ドーピングや安全性に関することは、スポーツドクターなどに相談をするようにしましょう。

栄養素が不足している時は、まず食生活を見直すことが最優先です。
サプリメントはあくまで補助だと言うことを忘れないようにしてください。
本当に必要なのか、どれだけ飲めば良いのかを確認してから使うようにしましょう。