健康

悪玉コレステロールを減らす!今日から始める食生活と運動習慣で健康な身体を手に入れよう

はじめに

「悪玉コレステロールが高いと健康に良くない」と、よく聞くことが多いかと思います。
でも、具体的に何をすればいいのか、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を効果的に減らす為の具体的な方法を食事と運動の両方から、分かりやすく解説していきます。
今日からすぐに試せる簡単なコツから、じっくり取り組みたい習慣まで、幅広くご紹介しますので、是非自身の健康管理に役立てて頂ければと思います。

悪玉コレステロール(LDLコレステロール)ってそもそも何?そのリスクと基準値

悪玉コレステロール、正式にはLDLコレステロールと言います。
これは、肝臓で作られたコレステロールを身体の細胞に運んでくれる運び屋さんのような存在です。
細胞がコレステロールを必要とする限りは良いのですが、この運び屋さんが増え過ぎると、困ったことが起きてしまいます。
血管の壁にベタベタと張り付いてしまうと、動脈硬化を進めてしまう原因になってしまいます。
動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳梗塞といった、命に関わる大きな病気のリスクが高まってしまいます。
だからこそ、LDLコレステロールの値を適切に管理することが、大切なのです。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、LDLコレステロールの基準値は一般的に「140mg/dL未満」とされています。
ですが、これはあくまで目安です。
体質や、他に持病があるかどうかで目標値は変わってきます。
健康診断で「LDLコレステロールが高い」と指摘されたら、早めに相談して自分に合ったアドバイスをもらうのが良いかとは思います。

食生活を見直す!悪玉コレステロールを減らすた為の食事のポイント

書類を開いている女性

悪玉コレステロールを減らす上で、毎日の食生活が本当に大きなカギを握っています。
以下のポイントを意識して、いつもの食卓を少し見直してみましょう。

1. 飽和脂肪酸・トランス脂肪酸の摂取は控えめに

飽和脂肪酸は、肉の脂身やバター、生クリーム、インスタント食品などに多く含まれています。
これらはLDLコレステロールを増やす原因になるので、できるだけ食べる量を抑えるのが賢明です。

  • お肉
    脂身の少ない赤身のお肉を選んだり、鶏肉なら皮を取り除いたりする工夫をしてみましょう。
    ソーセージやベーコンといった加工肉も飽和脂肪酸が多いので、食べ過ぎには注意が必要です。
  • 乳製品
    牛乳なら低脂肪乳や無脂肪乳を選んでみたり、ヨーグルトも低脂肪のものを選んだり、チーズの量を少し減らしてみるのもいいです。
  • 揚げ物・お菓子
    揚げ物や甘いお菓子、インスタント食品、ファストフードには、飽和脂肪酸だけでなく、LDLコレステロールをさらに増やしてしまう可能性のあるトランス脂肪酸が含まれていることがあります。
    これらはできるだけ避けるように心がけましょう。

2. 食物繊維を積極的に摂ろう!

食物繊維は、腸の中でコレステロールの吸収を抑え、身体から外に出してくれる働きがあります。
特に「水溶性食物繊維」は、LDLコレステロールを下げる効果が高いと言われています。

  • 水溶性食物繊維が豊富なもの:
    • 海藻類: わかめ、昆布、ひじきなど。お味噌汁の具にしたり、和え物にしたり。
    • きのこ類: しいたけ、えのき、しめじなど。炒め物や汁物、何にでも使えます。
    • こんにゃく: 食物繊維が豊富なのに低カロリーで、ダイエット中にもおススメです。
    • 果物: りんご、みかん、バナナなど(ただし、糖分の摂り過ぎには気をつけます)。
    • 穀類: オートミールや大麦など。ご飯に混ぜたり、朝食に取り入れたり。
  • 不溶性食物繊維:
    • 野菜全般、豆類、きのこ類、根菜類などに多く含まれています。
      こちらは便通を良くして、お腹の調子を整える効果も期待できます。

普段の食事にこれらの食材を意識して取り入れるだけで、自然と食物繊維の摂取量を増やすことができます。

3. 不飽和脂肪酸を賢く取り入れる

不飽和脂肪酸には、LDLコレステロールを減らしてくれる働きがあると言われています。

  • オメガ3脂肪酸
    青魚(サバ、イワシ、サンマなど)や、えごま油、亜麻仁油などに多く含まれています。
    特に青魚に含まれるDHAやEPAは、血液をサラサラにする効果も期待できるので、週に2~3回は青魚を食べるように心がけてみましょう。
  • オメガ9脂肪酸
    オリーブオイルやアボカドなどに含まれています。
    LDLコレステロールを減らしながら、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やしてくれる効果も期待できます。
    料理に使う油をオリーブオイルにしてみたり、サラダにかけたりするのも良いかとは思います。。

ただし、不飽和脂肪酸も結局は「脂質」なので、摂り過ぎはカロリー過多に繋がってしまいます。
適量を意識して取り入れるのがポイントです。

4. 大豆製品を積極的に摂ろう!

大豆に含まれている大豆たんぱく質には、LDLコレステロールの吸収を抑える効果があるという報告があります。

  • 豆腐、納豆、豆乳、味噌
    これらを毎日の食事に取り入れるだけで、手軽に大豆たんぱく質を摂取できます。
    和食中心の食卓にすると、自然と大豆製品を摂りやすくなります。

運動習慣を身につける!悪玉コレステロールを減らす効果的な運動

公園を走る女性

食事の改善と並行して、身体を動かす習慣を身につけることも、悪玉コレステロールを減らす上で有効です。
運動はLDLコレステロールを減らすだけでなく、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やしたり、肥満の解消や血糖値の改善にも繋がります。

有酸素運動は、LDLコレステロールを下げるのに特に効果が期待できます。
ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどが代表的です。

  • ウォーキング
    一番手軽に始められる有酸素運動です。
    毎日20分程度、ちょっと息が上がるくらいの速さで歩くと良いかとは思います。
    通勤で一駅分歩いてみたり、エスカレーターではなく階段を使ってみたりと、普段の生活に運動を溶け込ませる工夫もおススメです。
  • ジョギング
    ウォーキングよりも運動強度は高いので、体力に合わせて無理のない範囲で始めるのが大切です。
  • 水泳
    関節への負担が少なくて全身運動になるのでおススメです。
  • サイクリング
    長時間続けやすいですし、景色を楽しみながら運動できるのが魅力です。

運動で一番大切なのでは、継続させることです。
無理なく続けられる運動を見つけ、週に2~5回、長く継続的に行うことが最も重要です。

また、有酸素運動だけでなく、筋力トレーニングも取り入れてみましょう。
筋力トレーニングは、有酸素運動ほど直接的にLDLコレステロールを下げるわけではなかもしれませんが、代謝を高めて体脂肪を減らすことで、間接的にLDLコレステロールの改善に繋がります。
それに、血糖値の安定にも役立ちますので糖尿病の予防にもなります。
スクワットや腕立て伏せ、腹筋運動など、家でできる簡単な筋力トレーニングから始めてみましょう。
週に2~3回、身体の中でも大きな筋肉である脚、背中、胸などを意識して行うと効果的です。

生活習慣全般の改善で悪玉コレステロールをコントロール

運動する女性

食事と運動の改善に加えて、その他の生活習慣を見直すことも、悪玉コレステロールの管理には欠かせません。

禁煙・節酒を心がける

  • タバコ
    タバコを吸うことは、LDLコレステロールを酸化させて、動脈硬化をさらに進める大きな原因になります。禁煙は、悪玉コレステロールだけでなく、身体全体の健康にとって、本当に重要なことです。
  • お酒
    一昔は適量であれば善玉コレステロールを増やすとも言われていましたが、お酒は飲まないことに越したことはありません。
    少量でも身体にとって良くないとされています。
    飲み過ぎると中性脂肪が増えたり、LDLコレステロールにも悪い影響を与えたりする可能性があります。

ストレスをため込まない

ストレスは、自律神経のバランスを崩して、コレステロール値に影響を与えることがあります。
適度に休息をとったり、趣味の時間を作ったり、ぐっすり眠ったりして、ストレスを上手に発散する方法を見つけることが大切です。

定期的に健康診断を受けよう!

自分のコレステロール値が今どうなっているのかを知るにも、定期的に健康診断を受けることは非常に重要です。
数値の変化に早めに気づいて、必要に応じてお医者さんの指導を受けることで、病気が重くなるのを防ぐことができます。

まとめ:今日からできる小さな一歩が未来の健康を創る

悪玉コレステロールを減らすには、食事の見直し、運動習慣の定着、そして普段の生活習慣全般の改善が大切です。
どれもすぐに劇的な効果が出るものではありませんが、今日からできる小さな一歩をコツコツと続けることで、確実に健康な身体へと近づいていけるはずです。

この記事でご紹介した具体的な方法の中から、自分に合ったもの、これなら無理なく続けられそうだな、と思うものがあれば是非取り入れてみてください。
そして、定期的に健康診断を受けて、ご自身の体の変化を確認しながら、健康的な生活習慣を続けていきましょう。
悪玉コレステロールを上手にコントロールして、いつまでも元気で健康な毎日を送ってください。