「運動神経は遺伝」は嘘?12歳までの“経験”が一生の能力を決める理由
「運動神経は親からの遺伝だから、うちの子は足が遅くても仕方ない……」
「自分は昔から運動音痴だから、今さら何をやってもダメだ」
そんな風に諦めていませんか?
実は最新の研究で、「運動神経」は生まれ持った才能だけで決まるものではないことが明らかになっています。
運動能力の差を分ける本当の理由は、脳と身体の連携、そして12歳までに訪れる「ゴールデンエイジ」の過ごし方にあります。
この記事では、今日からお子さんへの接し方や、自分自身の身体の動かし方が変わる「運動神経の正体」を解説していきたいと思います。
そもそも「運動神経」の正体とは?
実は医学的に「運動神経」という名前の単一の神経が存在するわけではありません。
私たちが「あの人は運動神経が良い」と言う時の正体は、「脳から筋肉への指令の精度」です。
- イメージ通りに動けるか
「こう動きたい」という脳のイメージ。 - 0.1秒の精度
適切なタイミングと強さで筋肉に信号を送る速さ。
運動神経が良い人とは、「脳と筋肉のチームワーク(ネットワーク)」が緻密に構築されている人のことを指します。
これは、トレーニングや経験によって後から十分に鍛えることが可能な能力です。
「遺伝」は関係ない?潜在能力を引き出すスイッチ
「親がスポーツ苦手だから……」という悩みも、過度に心配する必要はありません。
近年の科学(エピジェネティクス)では、「環境や経験によって、眠っている遺伝子のスイッチがオンになる」ことが分かってきています。
親が運動に苦手意識を持っていても、子供が適切な時期に多様な刺激を受けることで、その子の潜在能力は最大限に引き出されます。
「遺伝=運命」ではなく、「環境=可能性」。
大切なのは、遺伝を理由に諦めるのではなく、脳にどんな刺激を与えるかという「環境づくり」なのです。
勝負は12歳まで!一生に一度の「ゴールデンエイジ」
運動神経(神経系)の発達は、12歳頃までに成人の約95%が完了すると言われています。
この時期をどう過ごすかが、一生の運動能力を左右します。
① 5歳〜8歳:プレゴールデンエイジ
神経系が急激に発達する時期です。
特定のスポーツ一つに絞るよりも、「遊び」の中で多様な動きを経験させることが重要です。
- おすすめ
鬼ごっこ、木登り、ボール遊び、マット運動など - 効果
脳に「動きの引き出し」をたくさん作ります。
② 9歳〜12歳:ゴールデンエイジ
一生に一度だけ訪れる、技術を「即座に習得」できる黄金期とされています。
- 特徴
見た動きをそのままコピーできる能力が極めて高い。 - 効果
サッカーのフェイントやテニスのフォームなど、複雑な技術が驚くほど早く身につきます。
運動音痴を克服する「成功体験」のループ
大人になってから「自分は運動音痴だ」と思っている方も、実はこの時期に「できた!」という喜びを経験し損ねているだけかもしれません。
運動神経を伸ばす最大のエネルギー源は、ドーパミン(快楽物質)です。
- 挑戦する
小さなステップから始める - できる
成功体験を得る - 楽しい!
脳が刺激され、神経回路が強化される
この好循環(ポジティブ・ループ)に入れば、年齢に関係なく身体の使い方は向上します。
まとめ|運動神経は「磨けば光る」一生の財産
「運動神経は遺伝」という思い込みを捨てて、まずは「身体を動かす楽しさ」に注目してみませんか?
- 子供たちへ
多様な遊びで脳に刺激を与え、黄金期を最大限に活かす。 - 指導者・親御さんへ
「できた!」を褒め、ポジティブな環境を作る。 - 大人の方へ
正しい身体の使い方を知れば、今からでも動きは変わる。
運動神経は、生まれつきの才能ではなく、環境と経験で磨くことができる一生の財産です。










