良い睡眠の3つの条件「量」「質」「リズム」|寝る前のスマホは注意しよう
寝る前のスマホには注意
厚生労働省によると日本人の約4割が睡眠時間6時間未満とのことです。
5人に1人は「睡眠の質に満足できない」と感じているようです。
睡眠不足や睡眠の乱れが慢性的に続いてしまうと生活習慣病や循環器疾患、うつ、認知症、免疫機能の低下のリスクを高めてしまうことが分かっています。
睡眠不足は、様々な病気のリスクを高めてしまうのです。
寝る前にスマホで動画やゲーム、SNS、明日の予定のチェックなどをするのが習慣になっている人も多いのではないでしょうか。
就寝直前にスマホ等を見ていると睡眠に悪影響を与えてしまうので、寝不足を招いてしまうことになりますので注意が必要です。
私たちが夜に眠くなり朝、目覚めるのは脳から分泌されるメラトニンの働きによるものです。
メラトニンは、主に夜に分泌されて光を感知すると分泌が抑制されます。
陽が落ちて暗くなるとメラトニンが脈拍、体温、血圧などを低下させて睡眠の準備が整ったことを身体に知らせてくれます。
ところが、夜に光を浴びてしまうとメラトニンの分泌が抑制されてしまい寝つきが悪くなってしまいます。
寝る直前までスマホやPC、テレビなどを眺めているとメラトニンの分泌が抑制されてしまい、脳が昼だと認識するのでなかなか眠れなくなったり睡眠の質が悪くなったりしてしまいます。
この他にも寝床でスマホを使用するとベッドや布団の上は寝る場所ではないという条件付けがされてしまう可能性もあります。
これを防ぐには、家庭や自分自身でルールを作って守ることです。
ベッドや布団でスマホを眺めていて寝つきが悪いのであれば、スマホは朝までリビングに置いておくなどしてみてはいかがでしょうか。
寝床では「何もしないで眠る場所である」という条件付けをすることが望ましいとされています。
どうしてもスマホを使いたいのであれば、画面の明るさを調整し暗くすると良いかとは思います。
寝る前のスマホは、睡眠に悪影響を及ぼしてしまうので注意しましょう。
良い睡眠の3つの条件

睡眠には、記憶の定着や整理、脳や身体の疲れを取るとともに身体の成長を促し、傷ついた細胞を修復する時間になります。
睡眠には、サイクルがあり大脳を休めるノンレム睡眠と夢を見る浅い眠りのレム睡眠が繰り変えされています。
このサイクルは個人差がありますが、おおよそ90分程度とされています。
私たちにとって重要な睡眠ですが、では良い睡眠とはどういったものなのでしょうか。
睡眠時間が短くても質が高ければ問題ないというような意見もありますが、医学的、生物学的にみると睡眠には3つの条件をそろえることが重要とされています。
それは「量」「質」「リズム」です。
十分な睡眠時間、安定した眠り、規則正しい睡眠です。
これらの1つでも欠けてしまうと睡眠が乱れてしまい健康に悪影響が出てしまうと考えられています。
量
十分な睡眠時間は、年齢や個人によっても異なりますが、15~65歳の十分な睡眠時間は8時間程度とされています。
しかし、令和元年「国民健康・栄養調査」によると日本人の男性30~50代、女性40~50代では睡眠時間6時間未満の人が約5割もいるようです。
睡眠が足りていない人が多いと言えるのかもしれません。
日々忙しく生活しているとなかなか時間を確保するのが難しいかもしれませんが、毎日8時間程度の睡眠時間を確保できると身体にとってはいいのではないでしょうか。
十分な睡眠が取れていれば、仕事のパフォーマンスも高めることができるでしょう。
睡眠の質を悪くしない為には、寝る直前までスマホ等の強い光を浴びないことが大事です。
質
寝つきが悪い、夜中に度々目が覚める、寝ている間に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群などがあると睡眠の質が低下してしまいます。
病気が原因の場合もあるので、気になるようであれば医療機関に相談をしてみると良いかとは思います。
リズム
人間には体温、ホルモンの分泌、自律神経の働きを変えて休息モードと活動モードを切り替えて身体のリズムを作るシステムである体内時計を持っています。
しかし、私たちの体内時計は24時間よりも少し長いサイクルになっているので、少しずつズレが生じています。
そのズレを修正するのが朝の光です。
なので、体内時計をリセットさせるには朝起きたら朝日を浴びることが重要になります。
睡眠のセルフケア

よい睡眠を取るには、十分な睡眠の量、睡眠の質、規則正しい睡眠が重要です。
その他には、ぬるま湯に浸かるも効果的です。
寝る前にぬるめの湯にゆったりと浸かると副交感神経が優位に働いて心身ともにリラックスします。
お風呂から上がって体温が下がってくることで睡眠が促進されます。
コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインには、覚醒作用があるので夕方以降は飲まない方が良いでしょう。
カフェインに対する作用は個人差が大きいですが、カフェインの半減期は6時間程度とされていますので、就寝時間を考慮して飲むようにするといいのではないでしょうか。
また、社会的時差ボケを意味するソ-シャル・ジェットラグが近年注目されているようです。
これは、週末に平日よりも長く眠ることで睡眠のリズムが後ろにスレ、海外旅行の時差ボケのような状態になることを意味しています。
就寝時間と起床時間の真ん中の時刻が平日と休日で2時間以上あるとソーシャル・ジェットラグを起こしやすくなります。
週の前半に眠気や疲労感を強く感じる人はソーシャル・ジェットラグの可能性があります。
まずは、寝る時間と起きる時間はなるべく同じ時間帯にするようにし規則正しい睡眠リズムを意識しましょう。
そして、朝起きたら朝日を浴びる、8時間程度の睡眠時間、寝る前までの強い光を浴びないなども意識してみると良いかとは思います。