肝機能を保護するニンニク|黒ニンニク含有サプリメントで肝機能が改善するかも
肝臓について
肝臓は体内で非常に重要な役割を果たしています。
主な機能としては、代謝、解毒作用、胆汁の生成・分泌です。
肝臓は体内の有害物質を無毒化するだけでなく、栄養素を処理して必要なホルモンを生成する役割も持っています。
ですが、肝臓は日常生活のストレスや不健康な生活習慣、食事の乱れによって負担を受けてしまいます。
その為、肝臓の健康を保つことは健康を保つ上で非常に重要になります。
健康な肝臓は体全体の健康に直結し、様々な病気や合併症を防ぐことができます。
肝疾患には、ウイルス性のB型肝炎とC型肝炎以外にアルコール性や非アルコール性脂肪性肝疾患があります。
アルコールが肝臓に悪いとことは多くの人がご存じかと思います。
特に生活習慣病罹患者の増加に伴って増加しています。
例えば、飲酒量が多い高齢者では肝機能マーカーの一つであるγ-GTPの値が高い傾向にあります。
肝機能の状態は生活習慣と密接に関係していると言えます。
脂肪肝が悪化すれば、肝硬変や肝癌等になってしまう可能性もあります。
肝臓は、沈黙の臓器として言われていて自覚症状がないまま進行してしまいます。
治療よりむしろ予防が非常に重要となるので「肝機能を維持する為にはどうすればいいのか」を考えることが重要と言えます。
近年では、黒ニンニクが肝臓の健康に良いという研究結果が出ています。
黒ニンニクには抗酸化物質や抗炎症作用があり、肝臓の機能を正常化する効果があると言われています。
また、黒ニンニクは肝臓細胞を保護する働きもあります。
肝臓を保護する為には、黒ニンニクを日々の食事に取り入れるといいのではないでしょうか。
黒ニンニクは日本料理や健康食品としても人気がありますので、手に入れやすいかと思います。
ただし、黒ニンニクを摂取する場合は適量を守ることが大切です。
摂りすぎると胃腸のトラブルを引き起こす可能性があるため注意が必要です。
黒ニンニクは熟成させたもの
黒ニンニクは、古くから健康に良いとされてきた食材です。
黒ニンニクは、普通のニンニクとは異なる方法で作られていて長時間低温で熟成させています。
これによって黒ニンニク特有の色と香りが生まれます。
この熟成の過程で、ニンニクの成分が変化してより多くの栄養素が凝縮されます。
黒ニンニクには、肝臓を保護する効果があると言われています。
肝臓は、体内での有害物質の排出や代謝を担うとても重要な臓器です。
ですが、ストレスや不規則な生活、食生活の乱れなどによって負担を受けることがあります。
ニンニクに含まれるアリシンと呼ばれる成分は、肝臓の機能を改善して解毒効果を持つとされています。
また、黒ニンニクには抗酸化作用や免疫機能の向上効果もあります。
抗酸化作用によって体内の活性酸素を除去することができ、老化や病気の予防に役立つと考えられます。
免疫機能を活性化させることで風邪やウイルス感染症などの病気の予防にも効果的です。
黒ニンニクは、健康食品として広く知られているだけでなく、料理やお菓子の材料としても利用されています。
その特有の風味と深い味わいは、さまざまな料理やスイーツにスパイスとしてアクセントを与えてくれるかと思います。
ニンニクでマウスの肝機能改善
ニンニクはヒガンバナ科の多年草で、古くから世界中で食用に用いられています。
食材としてのみだけでなく、効能・有用性への期待も大きいです。
古代エジプトでは、感染症、寄生虫、虫刺され、心臓病、頭痛などへのニンニク処方が記されているようです。
ドイツでも、コミッションE(ドイツ連邦保険庁の薬用植物評価委員会)において、血中脂質の低下効果などの 目的で使用が認可されています。
日本においても古来より強壮作用、抗菌作用などの効能が伝統的に知られています。
ニンニクが持つ有用性については、ヒトのレベルでは、脂質合成の抑制等による脂質代謝改善作用や一酸化窒素産生刺激やアンジオテンシン変換酵素活性抑制による循環機能改善効果が知られています。
39のヒト試験をメタ解析した結果、ニンニクを 2カ月間以上摂取することで総コレステロール17 mg/dL、LDL コレステロール9mg/dLを低下させる効果があることが示されています。
また、血圧に関する11のヒト試験をメタ解析したところ、収縮期血圧を8.4 mmHg、拡張期血圧を7.3 mmHg低下させる効能が報告されています。
肝機能への効果を示すヒトレベルでの研究はほとんど行われていませんが、動物レベルで肝機能への効果を示唆する報告があるようです。
黒ニンニクでヒトでの有効性が証明
動物実験では、ニンニクで肝機能の改善が認められましたが、人間でのエビデンスは十分ではありませんでした。
ですが、2017年に黒ニンニクで信頼性の高い二重盲検比較試験が行われその有効性が証明されました。
ニンニクは、加工されることにより含有成分が変化します。
熟成された黒ニンニクでは、S-アリルシステインなどの水溶性硫黄化合物が増加します。
黒ニンニクは、ニンニクを生食する時と比較して副作用が少ないと考えられています。
有効成分と期待される水溶性硫黄化合物が増加し副作用が少ないと考えられることからニンニク摂取によるヒト肝機能への効果を検証するには、生ニンニクよりもまずは黒ニンニクを用いることが適当であると考えられ 、プラセボ対照・二重盲検・ランダム化比較試験が行われました。
この試験では、黒ニンニク含有サプリメントによるヒト肝機能への効果検証をプラセボ対照・二重盲検・ランダ ム化比較試験で行っています。
試験参加に同意した40名をランダムに2群に割り付けて黒ニンニク含有サプリメント、またはプラセボサプリメントを12週間摂取。
摂取開始時、摂取開始6週間後、および摂取開始12週間後に、血液検査、身体測定・理学検査を行い、33名を対象に解析。
その結果、黒ニンニク含有サプリメントの摂取は、肝機能保護作用をもたらすことが示唆されました。
肝臓は、沈黙の臓器として知られており、障害を受けたり機能が衰えたりしても、自覚症状を感じにくいです。
なので、自覚症状を感じた時には、障害や機能の衰えがかなり進行した状態である場合が多いのです。
自覚症状を感じてから治療を開始するのではなくて予防が重要と言えます。
日頃から肝臓へ負担をかけない生活習慣を行うことがとても大切です。
アルコールは肝臓に良くないことは広く知られていますので、まずは飲酒を控えるようにすると良いかと思います。
また、黒ニンニク含有サプリメントを利用するのも良いかもしれません。
参考・引用元:黒ニンニク含有サプリメント摂取による肝機能保護作用