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秋冬に生じる身体の不調|秋バテ、冬バテとは?自律神経の乱れ

秋バテ、冬バテとは?

夏バテは夏の暑さによる体調不良の総称です。
暑さで体調を崩してしまった人も多いのではないでしょうか。

近年では、秋バテ、冬バテという人も増えているようです。
夏バテは、全身のだるさ、食欲不振、胃腸の疲れ、倦怠感、下痢、便秘、睡眠不足、頭痛などの症状が出てきます。
夏バテは、真夏の室内外の温度差を繰り返し感じることによって自律神経が乱れてしまうことや発汗によってミネラルが不足、寝苦しさによる睡眠不足などが原因としてあります。

では、秋バテ、冬バテはどのような症状が出てくるのでしょうか。

秋バテは、夏の疲れや季節の変わり目の気温変化が原因で起こる体調不良のことをいいます。
秋は、朝晩の冷え込みなどで身体が冷えるので夏バテとは違った温度差によって自律神経が乱れてしまいます。
秋バテも夏バテと同じで自律神経が乱れてしまうことで起こります。
症状も疲れやすくだるい、お腹をこわす、よく眠れない、めまいや立ちくらみ、頭痛、肩こりなどがあります。

一方で冬バテは、日照時間が減ることでセロトニンの分泌が減少することが原因とされています。
セロトニンは、ドーパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質をコントロールして精神を安定させてくれる働きがあります。

また、睡眠を促すメラトニンの分泌や食欲のコントロールにもセロトニンが関わっています。
なのでセロトニンが減少すると気分が落ち込む、イライラしやすくなる、寝つきが悪い、眠りが浅い、過食などの症状が出るようになります。
日光を浴びる時間が減ることで体内に産生されるビタミンDも不足しやすくなります。
ビタミンDが不足すると骨や筋肉が硬くなって痛みが出たり、近年では免疫機能や気分の障害なども関係するとされています。
現代社会では、屋外で日光を浴びる機会が少なくなっています。
特に女性では日焼け止めや日傘、日中は外出を控えるなどで過剰な紫外線対策をしている人も多いのでビタミンDが不足傾向にあります。

自律神経の乱れ、セロトニンの減少

頭痛に悩む男性

秋バテの大きな原因は、温度差による自律神経の乱れです。
自律神経は、内臓や血管、呼吸、代謝などの働きをコントロールし体内の環境を整える神経です。
生命維持に欠かせない機能で、この神経が正常に働かないと気温が上がると体温も上昇、寒いと身体が冷えて動けなくなってしまいます。

自律神経は、交感神経と副交感神経に分けることができます。
交感神経が優位に働いていると身体は活動モードになり、副交感神経が優位に働いているとリラックスモードになります。
これらの神経は、シーソーのようにバランスが取れている状態が理想です。
病院で検査をしても特に悪いところが見つからないのに原因不明の体調不良が続くことを不定愁訴といいます。
その症状は多種多様で自律神経の乱れが原因とされ、体調を整えるには自律神経を整えていくようにすることが大切になります。

冬バテは、日照時間が減ることでセロトニンが減少すること、暖房機器の使用によって室内外の気温差が大きくなり疲労が蓄積されやすくなること、外出の機会が減ってしまうことなどが原因として考えられています。
他にも冷えで血液循環が悪くなる、年末年始のアルコール過剰摂取も挙げられます。
肩こり、めまい、だるさ、食欲不振などがある場合、冬バテかもしれません。

秋、冬のバテを予防には生活習慣を見直す

書類を開いている女性

秋バテ、冬バテを予防するには、普段の生活習慣を見直すことが重要です。
適切に栄養を摂って規則正しい生活を心掛け、適度に運動をすることです。
不規則な食事、睡眠は自律神経をイジメているようなものです。
人間の身体は本来、一定のリズムで食べて寝て活動をするようにできているので、そのリズムを崩さないようにすることが大切です。
規則正しい生活をすることで体内時計が整って自律神経が上手く機能するようになります。

食事は、栄養バランスの良い食事を心掛けることです。
炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素を過不足なく摂取することが理想です。
様々な食材を食べることで様々な栄養素を摂ることができますので、様々な食材を食べるように意識をすると良いかと思います。
1食に炭水化物であるご飯やパン、麺類などの主食、肉や魚などの主菜、野菜である副菜を揃えるようにしてみましょう。
どのくらいの量を食べるかにもよりますが、これらを意識することでバランスをある程度整えることができます。
これに果物、乳製品を加えると栄養フルコース型といわれる食事になりますので、意識してみましょう。

朝方、気温が下がる時は体温調節が上手くいかず、風邪を引きやすくなります。
朝晩が冷え込む時期は、エアコンをつけっぱなしで寝る人はあまりいないかと思いますが、もし暑くて寝苦しいようなら寝る前に部屋を冷やして寝る時は切ってしまいましょう。
冷たいものを食べ過ぎてしまうと内臓を冷やしてしまい体調不良を招いてしまいます。
ですので、温かく調理されたもの、生姜や根菜類など身体を温める食べ物を食べるようにすると良いです。
自律神経を安定させるビタミンB1が豊富に含まれる豚肉もおススメです。

入浴に関しては、ぬるめのお湯にゆっくりと入ると良いです。
38℃くらいのぬるめのお湯は、副交感神経が優位になりますので、リラックス効果があります。
熱すぎると交感神経が刺激されてしまい身体が活動モードになってしまいます。
熱いお風呂のほうが疲れが取れるという人もいますが、身体には負担で激しく消耗している状態なのでおススメはしません。
お風呂は、ぬるめのお湯にゆっくりがおススメです。

秋バテ、冬バテを予防するには、必要な栄養をしっかりと摂って規則正しく生活をすることです。
毎年、体調不良で悩んでいるのであれば一度生活を見直してみてはどうでしょうか。