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日本は添加物大国!身近な添加物について|人工甘味料、合成着色料、防カビ剤

欧州に比べると日本は基準が緩い

食品の国産が安心と思っている人は多いかと思います。
ですが、添加物に関してはヨーロッパに比べて日本は基準がとても緩いです。
日本は明確なリスクがない限り認可しますが、ヨーロッパは明確な安全性が証明されない限り認可しない傾向にあるようです。

ただし、これは必ずしも安全性を理由にした対応ではありません。
むしろヨーロッパは自国の産業を守る為に基準を厳格化して必然的に輸入制限しているなど農業経済的視点からの対応なのかもしれません。

添加物の表示については今、大きく変わろうとしています。
消費者庁が食品添加物の不使用表示に関するガイドラインを策定して規制を強化したので添加物に化学、合成、人工、天然などの単語が2024年春から使えなくなります。

例えば、合成着色料不使用などこれまでのようにパッケージに明記できなくなります。
つまり、より安全な製品を求めるとすれば、消費者は今まで以上に裏面の原材料名を確認して自分で判断する必要が出てくると言えます。

添加物は発ガン性やアレルギー性、遺伝毒性などのリスクが問題ではありますが、それだけではありません。
添加物によって引き起こされるミネラル不足や腸内細菌への悪影響もあります。
ミネラル不足を引き起こす添加物の一つに重合リン酸塩があります。

リン酸塩は、腸からのミネラル吸収を邪魔する添加物になります。
人体への毒性や発ガン性はないですが、食品中のミネラルと強く結合して便として排泄させて、ミネラル不足を引き起こしてしまいます。
ミネラルが不足した状態が長く続いてしまうと新型栄養失調のリスクが高まってしまいます。
新型栄養失調とは、カロリーは足りているのにタンパク質やビタミン、ミネラルなどが不足することで免疫機能の低下や倦怠感、貧血、冷え性、イライラなどの様々な不調を引き起こします。
リン酸塩は、ハムやソーセージ、ちくわ、冷凍食品などの多くの食品に使われています。

また、ベーキングパウダーやPH調整剤などにもリン酸塩が含まれている可能性があるので注意が必要です。
ミネラル不足を感じているなら、ミネラルが豊富な食材を意識して食べると良いかと思います。
煮干し粉末や昆布粉末、椎茸粉末、すりごま、無添加の焼き海苔などを食べる時に少し振りかけるだけでもミネラルを補給することができます。

人工甘味料はむしろ太る

人工甘味料

現代の社会で添加物を完全に避けることは不可能と言えます。
しかし、少しでも知識があれば買い物をする際に「これとこれならどちらが安全か」という視点で選ぶことはできます。

できるだけ避けたい添加物は、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、サッカリンナトリウム、ネオテーム、アドバンテームなどの人工甘味料です。
アスパルテームについては、今年2023年7月にWHOが発ガン性の可能性があるとの見解を示しました。

人工甘味料は、ゼロカロリー、糖質ゼロなど身体に良いと思っているかと思います。
しかし、実際には砂糖の代わりに人工甘味料が入っているので健康に良いわけでもありません。
人工甘味料は、やせたい人や糖尿病の人が摂取するとむしろ逆効果になるという論文も出ています。

例えば、ゼロカロリーの清涼飲料水は、砂糖とカロリーはゼロですが、飲めば甘いので身体は糖質と勘違いをしてインスリンを分泌させます。
ですが、取り込む糖質がないので体内の血糖値は低下していまいます。
血糖値が低下すると身体は血糖値を上げようと空腹の信号を出します。
その結果、ゼロカロリーなどの飲料を飲めば飲むほど空腹感を覚えて食欲が増してしまい、反対に太ってしまったり血糖値が乱れて糖尿病になってしまったりしてしまいます。

また、人工甘味料や合成保存料はリーキーガット症候群と関係がありそうです。
リーキーガット症候群とは、農薬や添加物などの化学物質によって小腸に炎症が起きて穴があいて、そこから取り込まれるはずのない有害物質が入り込んでしまい、血流によって全身で炎症を起こしてしまうことです。
その炎症によって、喘息やアトピー、膝の痛みや不妊症など様々な不調に繋がる可能性が指摘されています。

人工甘味料は、安価で甘くできるだけではなく添加物の臭み取りにもなるので、あらゆる食品に使われています。
アイス、ジュース、グミなどのお菓子、ヨーグルト、エナジードリンク、プロテインなど、ありとあらゆる食品に人工甘味料が使われています。

人工甘味料の多くは2000年前後に認可されているので、コアラのマーチやアポロ、柿の種、ハッピーターンなど昔からあるお菓子にはほとんど使われていません。

発ガン性が指摘されている合成着色料

合成着色料とは、石油から作るタール色素のことで、赤色2号、青色1号など、赤・青・黄色に番号がついているもののことです。
衝動的、注意散漫などの原因、甲状腺に異常を生じる可能性などの危険もあります。
〇色〇号と記載された着色料全般は摂らないようにしましょう。

天然着色料とは、クチナシ色素やウコン色素、ムラサキイモ色素など、多くは植物に由来する着色料です。

合成着色料は、昔から発ガン性など身体への悪影響が指摘されています。
全部で12種類しかなく、表示義務があり探せばだいたい類似品が見つかるので、注意すれば避けることができるかと思います。
合成着色料も様々な食品に使われていますが、和菓子や土産物のお菓子に特に多いように思えます。
土産物によく使われるのはイラストなどがキレイに発色するからです。
プリントクッキーは、天然着色料でイラストを描くと熱が加わった際に茶色になってしまいます。
なので、合成着色料を使って鮮やかな赤や青を出すのです。

天然着色料に関しては、心配する必要はないと思います。
ただ、エンジムシという虫を原料にしたコチニール色素を口紅に使う場合は注意が必要です。
化粧品に使う場合は食品と規格が異なり、タンパク質の断片が多く残っていることがあります。
唇のひび割れから着色料が体内に入ってアレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。

また、合成保存料についてはソルビン酸と安息香酸を覚えておけばほとんど避けることができます。
保存料については食中毒の危険があるので、ある程度容認することも大切です。
保存料を使用しないとすれば、代わりに日持ち向上剤などを使用する必要があります。
日持ち向上剤には、例えば雑菌の繁殖を遅らせるグリシンや酢酸ナトリウム、ビタミンB1などがあります。
ですが、効果をしっかりと発揮させるには複数の種類を大量に使わないといけません。
それならば保存料を1種類だけ使用したほうが良いという考えもあります。

防カビ剤まみれかもしれない生搾りレモンサワー

レモンサワー

防カビ剤は、毒性としては圧倒的にリスクが高い添加物です。
なぜなら、これは厳密には添加物ではなく農薬で発ガン性だけでなく遺伝毒性まで指摘されているからです。
防カビ剤は輸入レモンやオレンジなどの果物によく使われていますが、必ず表示しなければならない義務があります。
表示を見れば「防カビ剤不使用」「防カビ剤を使用しています」などと書かれているので使用していないものを選ぶと良いでしょう。
気を付けないといけないのが、居酒屋によくある自分で搾るタイプの生レモンサワーや生グレープフルーツサワーなどです。
これには、防カビ剤が使用されている可能性が非常に高いので、むしろサワーの素で作る普通のレモンサワーなどのほうが安全と言えます。

防カビ剤は、海外からコンテナ輸入する際に使用する薬剤です。
国産であれば心配する必要はありません。
また、バナナやキウイも防カビ剤を使わない果物として知られています。

スーパーで売られている輸入果物は、注意が必要です。
スーパーでよく見られるのは、イマザリル、オルフェニルフェノール、チアベンダゾール、フルジオキソニル、アゾキシストロビンです。

また、発色剤である亜硝酸ナトリウムは、色を鮮やかにするだけでなく防腐剤としても用いられることがあります。
発色剤は、食中毒を引き起こすボツリヌス菌の発生を抑える特効薬になるからです。
最近では、発色剤を使用しないハムやソーセージなども増えてきました。
一般のスーパーでも手に入るようになったのです。
ただし、発色剤不使用のソーセージなどを食べる時は、必ず加熱をしてから食べるようにしましょう。

現代社会で添加物を摂らないで生活することは不可能ですので、私たちができることはなるべく摂らないように意識をすることだけです。
添加物による身体の影響は長期的に見ると分かっていないと言えるのではないでしょうか。
今後アスパルテームのように危険が指摘されるものもまた出てくるかもしれません。

参考雑誌⇒PRESIDENT 健康診断のウラ側