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妊娠に関する5つの神話について、お腹の膨らみ方、食品、帝王切開など

地球上に生命が誕生したのは、今から約38~40億年前と推定されています。
現代のヒト(ホモサピエンス)が最初に現れたのは、およそ30~40年前とされています。
私たちは太古の昔から女性の妊娠・出産によって今日まで生命を繋いできました。
そんな妊娠についての神話について解いていきましょう。

お腹の膨らみ方で性別が分かる

お腹の膨らみ方で赤ちゃんの性別が分かる、と言われることがあるようです。
ですが、このような医学的な根拠はもちろんありません。

一方でお腹が大きくなった時にお母さんがどのようにお腹を抱えるかは、性別は関係ありませんが、赤ちゃんの身長、体重、腹筋の張り具合、全体的なサイズと位置などに基づいて自然に行っていると言います。

また、妊娠の回数も重要な要素とされています。
初めての妊娠では、腹筋が硬いのでお腹が内側に入り込むことが多いようです。
2人目以降の妊娠では、妊娠の兆候がより早く現れてよりお腹が大きく見えるかもしれません。
お腹の見た目については特に心配はありません。

硬膜外麻酔を受けると帝王切開になる可能性が高くなる

硬膜外麻酔は,脊髄くも膜下麻酔よりもうすこし浅い所にある脊髄をおおっている硬膜という膜の外側に麻酔薬を注入し,神経を一時的にしびれさせます。

持続硬膜外麻酔は、硬膜外腔とよばれる硬膜と黄靭帯の間にある空隙にTuohy針を使用してカテーテルを挿入し、持続的に麻酔薬を投与して鎮痛を行います。

硬膜外麻酔をしたからといって手術分娩になる可能性が高くなることはありません。
これは、複数の研究で証明されています。
むしろ、硬膜外麻酔は、痛みに苦しみ過ぎることなく、より穏やかな陣痛にすることができる為、妊娠への恐怖感を和らげることができます。

この俗説は「硬膜外麻酔が陣痛の第一段階を短くして第二段階を長くする可能性があるので医師の介入が必要になることがある」という事実と結びついているのかもしれません。
重要なことは、硬膜外麻酔をしたいかどうかに関わらず、相談できる医師を選ぶことかと思います。
出産は、計画通りにいかないものです。
だからこそ、自分の周りに信頼できる医師や家族を作っておくことが重要になります。

ある食品を食べると赤ちゃんがアレルギーになる

アレルギー、感染症の研究機関の報告によると妊娠中や授乳中に木ノ実や乳製品、卵などの高アレルゲン食品を食べることによって子供が食物アレルギーになるというような証拠はないとされています。
これらの食品の多くは健康的な食生活の一部でもあり、特別避ける必要はないと言えます。

食品添加物に関しては、影響は証明されていませんができる限り避けたほうか良いかもしれません。
食品添加物を大量に含む食事ばかりしているとアレルギーなど何らかの影響が出る可能性も否定できないと思います。
食事は、一つに偏らずに様々な食品を含むバランスの良い食事をすることが大切です。

また、妊娠中に青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸を多く含む食品を食べることでアレルギーや喘息のリスクを下げることができるかもしれないという研究があるようです。

ランチョンミートやホットドックはNG?

米国疾病予防管理センター(CDC)によるとホットドックなどの調理済み食品は70℃に温める必要があるそうです。
これは、リステリア菌の危険性がある為です。

リステリア菌は食中毒の原因となる細菌で、ランチョンミートや農産物、未殺菌の乳製品に含まれていることがあります。
特に妊娠中は農産物を洗うべき理由はこのリステリア菌によるものです。

また、リステリア感染症は一般的ではありませんが、妊娠は免疫システムの変化により健康な成人の10倍、リステリア感染症にかかりやすいと言われています。

リステリア感染症は、妊婦が病気になることはなくても、早産や先天性異常、退治死亡を引き起こしてしまう可能性があることが分かっています。
ですので、お惣菜でお肉のコールドカット(冷たいまま食べれる肉製品など)を食べる時は、電子レンジで温めるようにすると良いでしょう。

妊娠中にランチョンミートやホットドックを食べることは一般的に問題ではありませんが、妊婦の人は食中毒のリスクを考えて、鮮度や加熱には十分な注意が特に必要と言えます。

最初の出産で帝王切開した人は、、、

マタニティ

以前は、一度帝王切開で出産した場合、その後の妊娠でも必ず帝王切開で出産することになっていました。
しかし、2021年には全出産の14.2%が帝王切開後の経膣分娩であったとことがCDCから報告されています。
数字を見るだけではそれほど多くないと思うかもしれませんが、経膣分娩率は着実に上昇を続けています。

また、最初に帝王切開をした理由、例えば胎児が非常に大きいなどの状況が再び出てきた場合は、もう一度帝王切開を勧められることもあります。

母体と赤ちゃんにとってベストな方法を見つける為に妊娠期間中は、あらゆる選択肢について医師と相談をしながら進めていきましょう。
帝王切開のメリットとデメリットをしっかりと理解することはとても重要です。