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血液ドロドロは簡単に作れる、ストレスは脳梗塞や心筋梗塞の大きな原因

血液ドロドロのトリック

血液や血管などの循環器系疾患を高めるリスクとして、いわゆるドロドロ血液と言うものがあります。
健康情報番組や雑誌などにドロドロ血液と言う言葉がよく使われていることがあります。

血液を採取して、人工の毛細血管に流した様子を顕微鏡で見てみるとドロドロ血液だとベタベタと団子状にくっついてしまい詰まってしまいます。
その一方でサラサラ血液は、スムーズに流れていきます。

これをモニターで見せてドロドロ血液は血管が詰まりやすく、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすと言って視聴者に恐怖を与え煽ってくることでしょう。
玉ねぎは血液がサラサラになる、サンマやサバなとの青魚を食べると良いなどと専門家と名乗る人が言ってきます。

巷には血液をサラサラにする健康食品、サプリメントなどの商品が売られています。
ですが、血液のドロドロ、サラサラの医学的な根拠は、実はないに等しいのです。

血液の状態は顕微鏡で見ても確認することができません。
映像で見る血液のドロドロとサラサラには、カラクリがあるのです。

血液中には、酸素を運搬する赤血球がたくさんありますので、顕微鏡で上から見ると重なって団子状に見えます。
そして、赤血球は3分以上経つと自然とくっついてしまいます。
なのであたかもドロドロしているように見えてしまうのです。

その一方でサラサラ血液を作るのはとても簡単です。
スライドガラスにカバーガラスを強く押しつけると赤血球が薄く広がって、サラサラになったように見せることができます。

同じ血液でもこのような細工をすれば、見え方を簡単に変えることができてしまうのです。
これが血液のドロドロとサラサラのカラクリです。

2006年には、血液がサラサラになると効果があるように偽ってブレスレットを売りつけたとして健康器具販売会社の社長が逮捕されています。

また、同年NHKの健康番組「ためしてガッテン」で血液サラサラ詐欺に注意と言う特番も組まれました。
血液のドロドロ、サラサラはウソと言えるのです。

サッカーW杯で心筋梗塞が増えたのはストレス

心筋梗塞イメージ

脳梗塞や心筋梗塞の原因は、ストレスによるものが大きいです。
ネガティブな思考は、血小板同士をくっつかせて、血液の粘着度が上昇します。
その結果、血管が詰まってしまい脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまいます。

ストレスと心筋梗塞の関係についての論文も多いです。
その中に、ドイツのマクシミリアン大学の内科医、ウテウィルバード・ランプ氏のワールドカップと心筋梗塞と言う論文があります。

ミュンヘン地区の住民を対象にW杯開催中と普段の救急搬送率を比較したところ、W杯ではでは平均2.6倍も出動要請が増えたそうです。

2006年のW杯ドイツ大会でドイツはグループリーグを勝ち進み、決勝トーナメントに出場しました。
しかし、準決勝で延長の末イタリアに敗れてしまいました。
ドイツ対イタリアの試合が放送された日の救急車の出動率は、前年の同じ日に比べると男性3.2倍、女性1.8倍高かったそうです。

脳梗塞、心筋梗塞などで病院に搬送された人は、イタリアが2点目を入れた試合開始2時間後に最も増えたそうです。
ドイツのサッカーファンは日本よりも熱狂的です。
多くのファンが劣勢の試合を見ながらイライラしていたのではないでしょうか。

このようなストレス状態で、血小板同士がくっついて血栓もできて脳梗塞や心筋梗塞になってしまった人が多く出てしまったと考えられます。
ストレスは、脳梗塞や心筋梗塞の大きな原因と言えるのです。

また、スポーツの中で突然死が多いのはゴルフです。
日本国内でも年間約200人の人がラウンド中に亡くなっています。
原因の約8割が心筋梗塞で、ゴルフの死亡率は競技人口数の多さを考慮してもスポーツの中で飛びぬけて多いです。

ジョギングや水泳では心拍数が高くなってからあまり変化しませんが、ゴルフの場合、ショットの度に心拍数が急上昇し打った途端に低下します。
これを繰り返していくので心臓に大きな負担をかけています。

ゴルフは、一打一打に非常に神経を使うスポーツです。
ショットやパターの緊張感が大きなストレスとなってゴルファーの人たちの心臓を襲っていると言えるでしょう。

笑いによって免疫細胞が活性化する

顔文字笑顔

怒りや不安などは身体に負担をかけますが、笑いは免疫を活性化させてガンやウイルスなどの抵抗力を高めてくれます。

1999年に公開されたパッチ・アダムズと言う映画あります。
ピエロのような赤い鼻をつけたロビン・ウィリアムズ扮する医学生が、ジョークを連発する治療法で患者の心と体を癒していく映画です。

この映画のモデルになった医師、パッチ・アダムズ氏は笑いを取り入れた治療で医学界の常識を覆した人です。
笑いが治療に取り入れられるようになったのは、1976年にある医学誌に掲載された一人の患者の手記から始まったそうです。

強直性脊椎炎と言う難病におかされたアメリカの雑誌編集者ノーマン・カズンズ氏が笑いを取り入れた治療で病を克服するまでの記録です。

カズンズ氏は、ユーモア小説を読んだり喜劇映画を観たりして大笑いすると痛みが和らいでぐっすりと眠れるようになったそうです。
難病を克服したカズンズ氏は、その後カリフォルニア大学医学部教授になり笑いの治癒力を説きました。

これをきっかけに日本でも笑いの効用を科学的に解き明かす為の研究が始まりました。
有名なのが、1991年大阪ミナミの演芸場で行われた実験です。

ガン患者19人に吉本新喜劇を3時間見て大笑いをしてもらい、その前後でガン細胞を直接攻撃するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性度を調べました。
その結果、活性度が最初から低かった人、基準内だった人のいずれもが上昇したのです。

これによって笑いは、ガンに対する抵抗力が高まることが判明したと言うことです。
その後の研究によって、NK細胞はたった5分でも笑うことでNK細胞が活性化することが分かりました。

NK細胞を注射で活性化させようとすると3日はかかるとされていますので、それだけ笑いは身体に大きな影響を与えていることになります。

怒りや不安、悲しみなどのいわゆるストレスは、免疫機能を低下させるのに対して、笑いは免疫機能を活性化させてくれるのです。

ですが、自己免疫が高ければ良いと言うわけでもありません。
リウマチやバセドウ病、円形脱毛症など自己免疫疾患は、免疫機能の異常によって起こります。

本来、免疫反応は身体にとって悪い異物にだけ反応をしますが、自分の身体まで攻撃をしてしまうと自己免疫疾患が起こります。

笑いには、免疫のバランスを整える効果もあることが実験によって明らかになっているので、自己免疫疾患にも有効と言えるのです。

笑いは、ガンやウイルスに対する抵抗力を高めて免疫を正常にして改善にも繋がります。
笑いは健康を維持する為にとても大事なことなのです。