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便秘解消|食物繊維を摂って生活習慣を見直そう

便秘について

便秘とは、排泄が正常に行われずに大腸内に排泄物が溜まっている状態のことです。
便秘には弛緩性便秘と痙攣性便秘があります。

弛緩性便秘は、食物繊維・食事量・水分の不足、運動不足、加齢などによって腸の蠕動運動が低下して起こります。

痙攣性便秘は、不規則な生活、ストレスなどによって自律神経が乱れて腸が痙攣状態となって蠕動運動が低下することで起こります。

便秘になると次のような症状が見られます。

週3日以上排便がない
下腹部に膨満感がある
残便感がある
便が硬く、排便時に痛みが伴う

便が腸内に停滞する時間が長くなると便はどんどん硬くなっていきます。

便秘は、食物繊維・水分不足、運動不足、自律神経の乱れなどが主な原因になります。

食物繊維・水分不足
食物繊維・水分不足になると便の量が減り、水分不足になると便が硬くなって排泄がスムーズに行われなくなってしまいます。

運動不足
運動不足になると腸周りの筋力が低下して腸の働きが低下します。
また、便を押し出す力も低下してしまいます。

自律神経の乱れ
睡眠不足やストレスなどで自律神経のバランスが乱れてしまうと腸の働きが低下してしまいます。

たかが便秘と思う人もいるかもしれませんが、便秘をそのまま放置してしまうと食欲不振、肌荒れ、免疫機能の低下、大腸がんのリスク上昇、肥満、糖尿病のリスク上昇などに繋がってしまいます。
便秘にならないようにすることが大切です。
便秘にならないようにするには食生活などの生活習慣を見直す必要があります。

腸内細菌のバランス

腸内フローラ

便秘の予防には腸内細菌のバランスを整えることが大切です。
腸内細菌には、善玉菌、日和菌、悪玉菌と呼ばれる菌に分けられます。

善玉菌は、腸の蠕動運動を助けて消化吸収や便秘を改善してくれます。
ビフィズス菌や乳酸菌などが善玉菌になります。
日和菌は、善玉菌と悪玉菌の優勢のほうに味方をします。
悪玉菌は、肌荒れや便秘、肥満などの不調を引き起こすとされています。
これらの腸内細菌はバランスが大事で、それぞれ2:7:1が良いとされています。

プロバイオティクス
プロバイオティクスとは、生きたまま腸に届く身体に良い働きをする善玉菌やそれを含む食品のことを言います。
ビフィズス菌や乳酸菌などを含む食品が代表的です。
ヨーグルト、味噌、キムチ、ぬか漬け、納豆などがあります。

プレバイオティクス
プレバイオティクスとは、腸内の善玉菌のエサとなって善玉菌の増殖を促す成分や食品のことを言います。
水溶性食物繊維やオリゴ糖を含む食品が代表的です。
野菜、果物、こんにゃく、海藻、キノコ、はちみつなどです。

不溶性と水溶性食物繊維を摂ろう

箸で食べている女性

便秘の解消には、食物繊維を摂るようにすると良いです。
食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。

不溶性食物繊維は、水分を吸着して数倍に膨れて便の量を増やしてくれます。
有害物質を体外に排泄し大腸がんの予防、糖質・脂質の吸収を穏やかにし過食を防いでくれます。
痙攣性便秘では、不溶性食物繊維を摂り過ぎてしまうと症状が悪化する可能性があるので注意が必要です。
ごぼう、大豆、さつまいも、玄米、きのこなどに多く含まれています。

水溶性食物繊維は、水に溶けると粘度が増し便を柔らかくしてくれます。
腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれます。
また、有害物質を体外に排泄し大腸がんの予防、糖質・脂質の吸収を穏やかにし血圧の上昇を防いでくれます。
オクラ、りんご、こんにゃく、海藻、きのこなどに多く含まれています。

これらの食物繊維をバランス良く摂取するようにしましょう。

生活習慣を見直して便秘予防

便秘の予防には、食物繊維を摂取することが大事です。
いつもの食事を少しアレンジするだけで簡単に食物繊維を摂取することができます。
白米を玄米入りのご飯にするだけで食物繊維の量が2倍くらいになります。
全てを玄米にするのではなく、白米:玄米を2:1にするだけで良いです。
玄米でなく、雑穀米にすると食物繊維は白米だけにくらべて約3倍も摂ることができます。
白米:雑穀を5:1にするだけです。
食パンであれば全粒粉食パンにするだけで約2.4倍の食物繊維を摂取することができます。

また、いつもの食事に付け加えるだけで食物繊維の摂取量を増やすことができます。
きのこ、海藻、コンニャク、ごぼうなどを炒め物、汁物、サラダ、煮物に足してみましょう。

生活スタイルも見直しましょう。
朝食を食べる、朝食後にトイレに行く習慣をつける、水分をしっかりと摂る、運動をして腸の蠕動運動の働きを良くするなどです。
起床時や空腹時間が長く続いたあとの食事は、胃・大腸反射が最も起こしやすいです。
食物繊維が多い朝食をしっかりと摂って胃・大腸反射を促進させましょう。