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オメガ3脂肪酸(n-3)の真実

魚を食べなくても十分なDHA、EPAが存在、オメガ3サプリメントは酸化しているかも

オメガ3のサプリメントは人気がある

オメガ3のサプリメントはとても人気があります。
米国のサプリメント市場では、オメガ3脂肪酸が成人で第一位、子供でも二位になっているようです。
米国の成人の7.8%が使用をしていて2兆円以上の規模になっています。

オメガ3は単独で販売されているサプリメントだけでもありません。
近年では粉ミルクにDHAが添加されたり加工食品にも入っていたりもします。

米国の循環器学会では、フィッシュオイル1日1gを推奨しています。
実際に販売されているフィッシュオイルには、平均して1g中にDHAが120mg、EPAが180mg含まれているようです。

1日の食事からDHAとEPAの合計摂取量は、米国農務者の推計によると子供40mg、成人90mgとなっています。
単純計算でフィッシュオイル1カプセル中のDHAとEPAは、食事からの1日の摂取量の成人で3.3倍、子供で7.5倍に相当します。
サプリメントには相当量のオメガ3が含まれていることになるかと思います。

リノレン酸からDHAとEPAが作られる

DHAとEPAは、食品から摂取するだけでなくリノレン酸から体内で生成されてもいます。
リノレン酸からの変換率は、DHAが0.05%、EPAが0.2%程度と報告されているようです。

欧米でのリノレン酸摂取量は、1日0.5~2.3g程度なので、体内でのリノレン酸からの生成量は、DHAが0.25~1.15mg、EPAが2~46mg程度になります。

私たちが食事からのDHA、EPAの摂取量とリノレン酸から作られる量を考慮すると十分な量になるのです。
実際に魚を食べないベジタリアンの人でも血液中には十分なDHAとEPAがあるようです。
DHAとEPAは、食事から摂取しなくてもリノレン酸から体内で作ることができるからです。

魚を食べる人の0.3%しか摂取していなくても、定期的に魚を食べている人の83%のDHAレベル、85%のEPAレベルがあります。
オメガ3の大元のリノレン酸は体内でDHAやEPAに変換されますが、その量は少ないです。

これは言い換えると非常に毒性が強いからだと言うことにもなるのかもしれません。
意識的にオメガ3を摂取しなくても良いと言うことにもなるのかもしれません。

フィッシュオイルは糖質の代謝障害を引き起こすかもしれない

落ち込む女性

加工食品、フィッシュオイル、青魚など食事以上のDHA、EPAを摂取してしまうと筋肉で燃やすだけでは追いつかなくなります。
余分な分は、ミトコンドリア内膜などの構成成分に取り込まれていきます。

取り込まれたDHAやEPAは、ミトコンドリアの電子伝達系の機能を低下させて糖質のエネルギー代謝の障害を起こしてしまいます。

オメガ6のリノール酸が過剰に赤血球に取り込まれると酸素を各組織に届ける作用が低下することが報告されています。
この場合も酸欠からミトコンドリアのエネルギー代謝の障害が引き起こされてしまいます。

食品中の脂肪組成は、ダイレクトに脂肪組織や他の細胞の構造に反映されるのです。

フィッシュオイルは、糖質の代謝障害を起こしてしまうので糖尿病の原因の可能性もあります。
フィッシュオイルの摂取を止めると約18週で糖質の代謝異常が改善されて高血糖がなくなると報告もされています。
反対に言うとフィッシュオイルを止めても糖質のエネルギー代謝が正常に戻るまで4ヶ月以上もかかると言うことです。

ですが、これは糖質の代謝が元に戻るだけで他の悪影響に関してはまだ残ったままになります。

オメガ3のサプリメントは酸化しているかも

ソフトカプセル

市場に出ているオメガ3のサプリメントの多くはすでに酸化している可能性が高いです。

フィッシュオイルのサプリメントのカプセルには、酸化した過酸化脂質であるアルデヒドが含まれている可能性が非常に高いです。

過酸化脂質は、悪臭を出します。
悪臭を放つのになぜ消費者は気付かないのでしょうか。
それはカプセルにしているからです。

実際にカプセルに穴を開けてみると悪臭を確認することができると思います。
市販されているオメガ3のサプリメントの過酸化脂質の量を測定したデータが公開されています。
しかし、これは第三者機関ではなくサプリメントが製造している会社による測定値になります。

現在、世界でオメガ3サプリメントの過酸化脂質の許容量は決定されていないようです。
では、なぜサプリメントはすでに酸化しているのでしょうか。

主な理由は4つあります。

・フィッシュオイル産業は質の悪い魚を使用している
・魚からオイルを分離する工程では、100℃で数時間加工して、それからプレスし遠心分離する。
この過程でフィッシュオイルは数時間、高温にさらされる。
・製造過程では蒸気を当てて異臭を除去する。この過程でアルデヒドが形成される。
・保管の間に脂質の酸化が進んでいる。ビタミンEなどを添加してもスピードは遅くなるかもしれないが脂質の酸化を止めることはできない

これらの理由によってオメガ3のサプリメントは酸化してしまうと考えられます。

フィッシュオイルには、最も酸化しやすい長鎖のオメガ3以外にオメガ6も含まれています。

そして、市販されているオメガ3のオイルには鉄などと瞬時に反応してアルデヒドを発生する遊離脂肪酸が0.05~0.7%含まれています。

フィッシュオイルには、DHAやEPAが単独で遊離した状態で存在し、他は遊離せずに中性脂肪の形で存在しています。
実際にオイル中に遊離脂肪酸が0.1%あるだけでもアルデヒドの発生を加速させてしまいます。

なので市販のオメガ3のサプリメントはアルデヒドを発生させるのに十分な量の遊離脂肪酸を含んでいることになります。

特にオメガ3のオイルには、乳化タイプの物は表面積が広がるので脂質の酸化が起きやすいことが指摘されています。

オメガ3のサプリメントは、酸化している可能性が高いので摂取しない方が良いのかもしれません。

参考書籍⇒オメガ3の真実 フィッシュオイルと慢性病の全貌