ストレスとは何?全て悪いものではない、ストレスによる身体の反応

ストレスとは?人間の精神状態はゴムボール

ストレスと言う言葉はよく聞きますが、そもそもストレスとは一体どのようなものなのでしょうか。
ストレスについて詳しく説明ができる人は少ないのではないと思います。

心理学で言うストレスとは、「身体的・精神的な安定に影響を与えるような出来事の総称」としています。
ストレスの原因になるものをストレッサーと呼び、ストレッサーに対する抵抗の結果として現れるものをストレス反応と呼びます。

人間の精神状態は、ゴムボールに例えることができます。

ストレスのない状態では、ゴムボールは凹みや歪みの少ない球体ですが、ストレッサーが出現することによって圧力を受けた部分が凹んだり歪んだりします。

ですが、人間の精神はゴムボールのように弾力性があるのでストレスのない状態に戻ろうとします。
このストレッサーに抵抗して元に戻ろうとする作用がストレス反応です。
ストレス反応は身体に様々な反応を起こしています。

4つのストレッサー

ストレッサーの出現によってストレス反応が生じます。
これによって人間の身体には様々な変化が起こります。
心理学においては、特に生理心理学と言う分野で人間の身体とストレスの関連について研究がされています。

ストレス反応の影響は筋肉、骨格、内臓、神経、血管など多岐に渡ります。
生理学者のハンス・セリエはストレスの科学的研究の第一人者です。

ハンス・セリエは、ストレスの原因となるストレッサーを物理的ストレッサー、化学的ストレッサー、生物的ストレッサー、心理的ストレッサーの4つに分類しました。
これら様々なストレッサーに対して生物は適応しようとして安定した状態を保とうとすると述べています。

物理的ストレッサー
寒冷、騒音、放射線など

化学的ストレッサー
薬物、化学物質など

生物的ストレッサー
炎症、感染、カビなど

心理的ストレッサー
怒り、緊張、不安、喪失など

ストレスによる人間の反応過程

落ち込む女性

ハンス・セリエはストレッサーに対する反応には、警告期、抵抗期、疲弊期と言う3段階があると述べました。

ストレッサーが出現することによって、一時的に抵抗力が低下します。
この段階が警告期です。

その後、ストレッサーに対して身体が適応しようとして抵抗力が上がります。
この段階が抵抗期です。

さらにストレッサーが長期継続すると身体が限界に達して再び抵抗力が低下します。
この段階が疲弊期です。

ハンス・セリエは、ストレッサーがどのようなものであっても人間の生理的機能は警告期、抵抗期、疲弊期と言う段階を経て変化するとし、これを汎適応症候群と呼びました。

汎適応症候群は、病気ではありませんが長期的に続くと身体の抵抗力が低下し続けてしまい、病気のリスクが高くなり様々な疾患を発症してしまいます。

また、ハンス・セリエはストレス反応の多様性についても述べています。
ストレッサーの種類に関係なく、人間の身体は一定の生理的変化を示します。

身体のどこにどのような症状が出るかは個人差があります。

ストレス反応の結果が胃に強く出た場合は、胃潰瘍となる可能性があります。
呼吸器系に強く出た場合は、過換気症候群になる可能性があります。

このようにストレス反応は個人個人で異なります。

ストレスは全て悪いものではない

女性ストレッチ

ストレスと聞くと悪いものと言うイメージが強いかもしれません。
ですが、ストレスは全てが悪いわけではありませんし良いストレスもあります。

例えば、ジョットコースターに乗ると緊張・不安・恐怖などが発生し、結果として人間の身体には生理的変化が起こります。
ジェットコースターはストレッサーであると言えます。

しかし、ジェットコースターによって引き起こされるストレス反応は、ジェットコースターから降りれば直ぐに終息するので病気になることはありません。
むしろこのようなストレッサーがもたらすストレス反応は快感を引き起こす場合があります。

ただし、心臓の弱い方は控えた方が良いでしょう。
「心臓が弱い方は、、、」と言うような警告がジェットコースターに乗る前にされることが多いと思います。

これは心臓疾患などの場合、ジェットコースターのストレッサーが心臓に急速かつ多大な影響を及ぼすので、たったの数分間乗っただけでも生命に関わるような状態になりかねないからです。

ストレスは良い・悪いと言う観点よりも程度の問題として少な過ぎるか、適切か、過剰かと言う観点から述べるのが正しいと言えます。

ストレッサーの強さと人間の活動に関する研究では、ヤーキーズ・ドッドソンの法則が提唱されています。
この法則では、ストレッサーの程度は人間が実施する課題(活動)の困難さと関係していて、単純にストレッサーが弱ければ課題(活動)が効率的にできると言うことではなく、課題(活動)状況に応じて適度なストレッサーがあると言うことを示しています。

適度なストレッサーによって身体は適応していきます。
ストレスは全てが悪いわけではなく、適切なのかどうかと言うことが重要になります。

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