健康情報館

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病気は薬が作る

医療で死亡者が増えるかもしれない!?自分を守るのは自分、薬害はなくならない

医者が働かなければ死者が減るかも

病院で何だか凄そうな肩書がついている医師に「あなたは○○です」と真剣な顔で言われたら多くの人は信じてしまうのではないでしょうか。
相手は、医師免許を持っている医学の専門家であり頭が良く立派だと思うことでしょう。

お医者さんの言うことはしっかりと聞くべきと思い込んでいる人は少なくはないのではないでしょうか。
特に日本人は、権威に弱いですから。
権威のある大学病院の先生がまるで神様のようにあがめられていることもあります。
有名な医師に診てもらったことを誇らしげに話す患者さんもいます。
例えそれが3時間待ちで3分の診療であっても、目が一度も合わなかったとしても満足しているのです。

これって何だかおかしくないでしょうか。

もちろん信頼できるお医者さんもいます。
でもたった3分で自分の身体を判断されたということ。
医師は、医学の専門家かもしれませんが神様ではありません。
人の身体は、個人で異なり千差万別です。

医師は、診察と数々のケースの平均値、経験からあなたの身体を診断するしかありません。
言い換えれば、たいていの診断は当たらずも遠からずになってしまうのです。
診察時間が短いと尚更ではないでしょうか。
闇雲に信用し過ぎてしまうのは、とても危険と言えます。

1973年イスラエルで医者のストライキが起きたことがあります。
1日に診察をする患者数は通常時の65,000人から7,000人にまで減ってしまいました。
人の命を守るべき医師が診察を放棄するなんてどういうことだと思うかもしれません。
普通に考えればストライキによって死亡者が増えるはずですが、実際は1ヶ月のストライキ期間中の死亡率は半減していました。

1876年コロンビアで医者のストライキが起こった時は、52日間救命医療以外の一切の医療が停止されました。
それにも関わらずこの期間中の死亡率は35%も低下しました。
同じ年、ロサンゼルスでも医者のストライキが起きました、
この時も死亡率は18%低下していました。

医療行政を研究するカリフォルニア大学の教授が17の主要病院を調査したところストライキ期間中、手術件数が60%減少していたことが分かりました。
驚くことにストライキが終わり医療機関が通常通りになると死亡率は、ストライキ前の元の水準まで戻ったのです。

ストライキ期間中に死亡率が減ったのは、手術件数が減ったこともありますが、薬の投与数が減ったこともあるのではないでしょうか。

日本では財政破綻した夕張市が結果的にいい社会実験になりました。
市民病院が廃院になり、しかも無料バス廃止で通院に1000円かかるようになりました。
多くの人が医者にかかれなくなりました。
これによって市民の健康状態が悪化するのではと思われましたが、ほとんどの病気で死亡率が低下したのです。

これはつまり、手術や薬に命を奪う危険があるのではと考えることができます。
残念ながら医療行為によって失われなくてもいい命が失われていることも起きているのも事実でしょう。
どんなに大きい病院でもどんなに偉い先生でもこのリスクをゼロにすることはできません。
リスクを下げるには、病気の専門家である医師と自分の身体の専門家であるあなたとの協力が必要になります。

お医者さんに全てをまかせるのではなく、あなた自身があくまで最終的に判断をすることが大切かと思います。

自分を守るのは医者ではなく自分

運動する女性

「絶対に大丈夫だから借金の保証人になってほしい」と頼まれたらあなたはどうしますか。
相手が大事な友人であったとしても多くの人が躊躇してしまうのではないでしょうか。
これは自分の将来に大きく関係をしているので躊躇してしまうのも当たり前のことだと思います。

ですが、病院になるとどうでしょうか。
お金よりも大事である自分の身体を知り合ったばかりの赤の他人に丸ごと預けてしまうのですから不思議です。
有名なお医者さんだから、大きな病院だから、有名な薬だから大丈夫だと。

果たして本当にそうなのでしょうか。
そのお医者さん、病院、薬はあなたの身体にとって本当に良いものなのでしょうか。
これは誰にも分からないことなのです。

あなたの身体を守ることができるのは、あなた自身しかいません。
残念ながら医療が病気を作っていると言われてもしょうがない現実があります。
処方されようとしている薬、治療が具体的にどんなものでどんな危険があるのか、知る権利と責任があなたにはあります。
予想されるメリットもリスクも十分に知った上で指示を聞くか聞かないか、薬を飲むか飲まないかを決めていいのです。

医師や薬剤師は職業であり、医療はボランティアではありません。
もちろん神様でもありません。
医者や薬剤師も自分たちの生活を守らないといけませんし、病院を継続させる為に働くことを求められています。
国民の病気を治し元気にする為に頑張っている人ももちろんいます。
ですが、病院を継続させるには資金も必要になります。
健康な人ばかりだと病院を経営することができなくなってしまうのです。

医療もあくまでビジネスであり、医療はサービス業で患者は消費者です。
私たちは賢い消費者にならないといけません。
無駄な買い物をしないで、確かな商品を選ぶ知識を持つことが必要ではないでしょうか。

薬害がなくならないのは医療界の構造が問題

寄付金

薬がこれほどまで世の中に溢れているのに、今も新薬が作られています。
その一方で薬の副作用で深刻な症状に襲われ後遺症が残ったり、亡くなってしまったりする人も後を絶ちません。
抗インフルエンザ薬のタミフルなどの副作用は、テレビでも見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
このように事件として取り上げられるのはほんの一部です。

ニュースになっていないものも含めたら薬の副作用の症例は膨大になるのではないでしょうか。
病気を治してくれる薬が害を及ぼすことは絶対にあってはならないことです。
このような薬害は、なぜ起き続けてしまうのでしょうか。

なぜなくならないのでしょうか。

なぜなら薬は異物であり、個々の体内でどのような化学反応をするかは誰にも分かりません。
薬と体質の相性によるものだからです。
薬害がなくなることは決してないでしょう。

しかし、不運で片付けられない事例も起きています。
実際に薬が開発されて認証される背景には、薬害が起こりうる可能性があっても見逃されてしまうような構造があります。

薬を作るのは、製薬会社です。
製薬会社も企業なので利益が出ないと会社を存続させることができません。
利益を出すには、薬を作って売らないといけませんので、日々新しい薬の研究が続けられています。
製薬会社として最も避けたいことは、巨額の研究費を注ぎ込んで開発した新薬の効果が疑われることです。
効果が疑われた瞬間にその薬の価値がゼロになってしまう可能性があります。
そうなれば、今までの労力、巨額の研究費が全て水の泡となるのです。

反対に効果にお墨付きが得られれば、その薬は会社の利益を支えるドル箱になります。
ですので新薬の発表、認可を取る際は製薬会社も必死になります。

2013年ディオバンと言う血圧降下剤の効果を論じた複数の大学の発表論文に用いられた臨床データが人為的に操作されたものであったことが発表されました。
ディオバンは、他の薬と比べて血圧降下作用に加えて脳卒中などのリスクを5割下げる効果があると高い評価を受けていました。
毎年1000億円超売り上げていた薬です。
この薬の効果を示すデータを提供した複数の大学には、ディオバンの製造元であるノバルティスファーマ社から巨額の寄付金が支払われ別の臨床研究にも同社の社員が関わっていました。

大学や研究機関は、冷静に薬の効果を調べるべきはずなのに薬を作る側と利益関係を含む密接な関係があったのでこのような事件が起こったのです。
人の命に関わる薬のデータを捏造することは絶対にあってはならないことです。

しかし、過去にも同じような事件や医学雑誌等で掲載された記事・論文の捏造、不正が疑われる行為も起きています。
アメリカ、ドイツに次ぐ日本は世界第3位の捏造大国と言うデータもあるようです。

ディオバン事件は悪質でしたが、このような製薬会社と医療界の利益関係は、今や普通に見られる構造です。

年に数回、同じ科の医師が一堂に会して新薬を学んだり、論文を発表したりする医学学会が行われていますが、そのスポンサーは製薬会社になります。
製薬会社は、大学に巨額の寄付金を支払っています。
医学雑誌に広告を出すのも製薬会社です。
スポンサーに都合の悪いことは言えないので記事も自然と調整されます。

もし、あなたが医師や研究者として参加した学会で、その学会のスポンサー企業の薬にケチをつけるようなことをしたら、その企業はあなたが属する大学に資金を提供してくれなくなるのではないでしょうか。

製薬会社からの寄付金がなければ研究を続けることができません。
製薬会社は、研究機関からメディアまで医療界の要所要所で利益を与えることによってしっかりと押さえているのです。

その結果、患者さんの為ではなく、利益の為の薬作りになってしまっているのです。
今後も薬害はおそらくなくならないのでしょう。
医療界がこういう構造になっている以上、重大な副作用が懸念される薬がチェック機関である臨床研究をすり抜け、承認されてしまう危険は消えないのではないでしょうか。

参考書籍⇒薬が病気をつくる