健康情報館

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長持ち食品の真実

肉加工食品は添加物の力で長持ちし色鮮やかな色になる

化学変化で新鮮でおいしそうなピンク色になる

加工肉には、保存料、亜硝酸ナトリウム、ソルビン酸(またはソルビン酸ナトリウム)、リン酸塩と言った様々な食品添加物が使われています。

ハムやソーセージなどの加工肉が、長持ちをして色も鮮やかなのはこうした添加物が使われているからです。

亜硝酸ナトリウムは発色剤の一つでハムなどの色を鮮やかに見せる為の物です。
亜硝酸ナトリウム自体には、色はついていませんが、これが食品成分と化学変化によって鮮やかな色になります。
私たちがよく見かけているおいしそうで新鮮なピンク色になります。

豚肉には、もともとミオグロビンと呼ばれる赤い色素があるのですが、豚肉を切ってしまうと時間と共に黒ずんでいきます。
肉の塊を買ってきて一部を切って放置しておくと切り口が黒くなったと言う経験は料理をしている人なら経験があるのではないでしょうか。

時間と共に黒ずんでいくのは、自然現象で当たり前のことですが、買う側からすると黒ずんだ豚肉は避けてしまうのではないでしょうか。
これを解決するのが、発色剤になります。

亜硝酸ナトリウムは反応性が非常に高い化学物質と言われ豚肉のミオグロビンともよく反応するので肉の赤い色素を保ってくれます。
ですが、亜硝酸ナトリウムの反応性の高さが危険を及ぼしている面があります。

豚肉の中には、アミンと言う物質が含まれていますが、亜硝酸ナトリウムと反応するとニトロソアミンと言う物質ができてしまいます。
このニトロソアミンは発がん性が強いとされています。

ニトロソアミンは胃の中で反応して、腸などの消化器に流れていきます。
国際がん研究機関(IARC)は、2015年10月、加工肉は人に対して発がん性があると発表しています。
加工肉を1日50g食べると大腸がんのリスクが18%アップするとも発表しています。

また、亜硝酸ナトリウムはボツリヌス菌を殺す為にも必要な物です。
ボツリヌス菌が原因で食中毒を起こしてしまうと症状は重く、乳幼児では命の危険もあります。
食中毒を防ぐ為には仕方がないとも思いますが、問題は使用量になるかと思います。
必要であれば、最低限の量を添加すればいいだけの話ですが実際にそうなっているのでしょうか。

最近では、亜硝酸ナトリウムの危険性から、あえて発色剤を入れないメーカーも出てきています。
色は少しくすんだ色になってしまいますが、安全性は高いことを謳っています。

安い加工肉は大貫豚が使われているかも

そもそも加工肉は、基本的に良い肉を使っていません。
ハムやソーセージは、豚肉を加工した物なのですが、実際には豚肉以外の肉が使われていることもあり、どこから来た肉なのか分からないこともあるようです。

新鮮な豚肉はきれいな赤い色をしています。
そのことを利用して発色剤を使わずにおいしそうに見せている場合もあります。
それが大貫豚です。

大貫豚とは、繁殖用に育てられた豚で標準的な豚肉よりもサイズが大きいです。
もともと食用の肉として育てられていなので、肉質は硬くて食用の肉として出荷できる物ではありません。
ですが、大貫豚の特徴は赤身の色が濃いと言うことです。
なので色だけ見るとおいしそうに見えるのです。

本来ならおいしく食べるのに向いていない肉をひき肉にしたりハムやソーセージなどの加工肉に使われたりしていることがあります。

そもそもとして豚肉よりも手間をかけて加工して作るハムやソーセージの方が安いのはおかしい話です。

豚肉の原材料に加工賃が加わるので本来なら豚肉よりも肉加工品の方が高くなるのが普通です。
豚肉100gよりもハム100gの方が安くなっている場合は、原材料の肉が安いとともに水分や添加物などでかさ増しがされていることもあります。

豚肉の価格を抑えて尚且つ販売期間を効率的に長くさせることができるのが添加物の力です。

加工肉を食べ過ぎると骨が弱くなるかも

加工肉に限らず多くの加工品には、リン酸塩と言う添加物が使われています。
リン酸塩は、ハムやソーセージでは粘着剤として使われています。
リン酸塩で肉を揉んでおくと細切れの肉はやがて結着されて1枚の肉の形にすることができます。

リン酸塩を大量に摂取してしまうとミネラル不足になってしまう可能性があります。
私たちの骨は、リン酸カルシウムとタンパク質で構成されています。
骨を形成するのには、リンも必要なのですが、リンを過剰に摂ってしまうとカルシウムが体外に排出されてしまいます。
その結果、骨が脆くなって骨粗鬆症になってしまう可能性があります。

リンは身体にとって必須の栄養素ではありますが、リンはあらゆる食品に含まれていますので不足することはあまり考えられません。
反対に加工食品を食べることで過剰に摂取している可能性の方が高いと言えます。

添加物の相乗毒性については分からない

悩む女性

生肉よりも保存が可能な肉加工品を食べるので一番怖いのが食品添加物の相乗毒性です。
亜硝酸ナトリウムやリン酸塩のような一つ一つの影響ではありません。
問題なのは複数の食品添加物を一度に摂取した時にどうなるのかと言うことです。

同じメーカーの食品でもハムに使われている食品添加物とベーコンに使われている食品添加物、ソーセージに使われている食品添加物はそれぞれ異なったりします。

もし少しずつでも1日のうちに加工品を食べていると様々な種類の食品添加物を体内に入ってきてしまうことになります。

食品添加物の安全性は証明されていますが、複数の種類の物が入ってきた時、長期的に見てどうなるのかは分かっていません。

また、安全かどうかは動物実験によるもので人にも同じように安全かどうかは厳密に言うと分かりません。
安全と言う根拠も急性の毒性はないと言うことなので、それを食べ続けて10年とか20年とか長期的に見て影響がでるかどうかは分からないと思います。
現代になって増えてきた原因不明の疾患、アレルギーなどはもしかしたら添加物の可能性もないとは言えないのではないでしょうか。

安全と言うのも一つの食品添加物の話で何種類も入ってきた時に体内でどんな反応をするのかはわかっていないのではないでしょうか。
実際に肉加工品に含まれる亜硝酸ナトリウムとソルビン酸を複合摂取するとかなり危険な状態になると言う学者もいるそうです。

どのように反応するかは個人差も大きいことでしょう。
少量だから大丈夫とは安易に言えないのではないでしょうか。

原材料表示の文字数の落とし穴

肉加工品を選ぶ場合は、信頼のおけるお店で購入すると良いかと思います。
ハムやソーセージの専門店もあります。

専門店で購入した加工肉の食品表示を見ると豚肉、塩とだけ書いてあります。
このようなら安心して食べることができると思います。

スーパーなどで商品を選ぶ際は、原材料表示を確認てみると良いですが、普通ラベルに書いてある文字数がなるべく少ない物を選ぼうと思うかもしれません。
原材料表示にずらりと食品添加物の名前が並んでいるよりも少なければそれだけ添加物が少ないから良いと思ってしまうと思います。
ですが、文字数を少なるする裏技もあります。

それが一括表示です。
加工食品は、香料、酸味料、調味料、乳化剤、膨張剤、イーストフード、PH調整剤など同じ目的として使われる食品添加物であれば、一括名で表示して良いことが食品衛生法で決められています。

表示が少ない方が消費者も混乱しないで分かりやすいと言う目的ですが、メーカー側からすると都合の良いルールになるのは間違いないでしょう。

例えば、リン酸塩を肉の粘着剤として利用していても別の用途でも使っていてそれが一括表示されている場合、リン酸塩と言う名前は一つも表示されていなくても何の問題もありません。

本当に食品添加物を使っていないのであれば、豚肉、塩としか表示されていません。

単純に文字数が少ないだけで食品添加物が少ないと判断をするのは難しいと言えます。

参考書籍⇒本当は怖い!こんな長持ち食品