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ヘルス&フィットネス~日々の健康・身体作りに役立つ知っておきたいこと~

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トレーニング・フィットネス

スポーツ障害の多くは使い過ぎ、適切に休養を取り普段から身体の使い方を意識しよう

スポーツ障害の多くは使い過ぎ

スポーツ医学では、スポーツ外傷とは「スポーツ活動中に1回の大きな外力が働いて起こるもの」で一般的には怪我と言われているものです。
これはコンタクトプレーなどによる打撲、捻挫、脱臼、骨折などがあります。

これに対してスポーツ障害とは、偏ったスポーツ動作が繰り返されることによって起こり故障と言われるものです。
これには、疲労骨折、シンスプリント(脛骨骨膜炎)、膝蓋腱炎などがあります。

ここではスポーツ障害についてのお話をいたします。

機械に疲労的損傷があるように人間の身体も一つの箇所を使い過ぎれば破綻をきたします。
これは筋肉や骨、関節などの身体のどこの部分でも起こり得ることで、同じストレスを繰り返してかけ続ければ必ず故障をしてしまいます。
無制限に動かしても問題のない箇所はないのです。

一か所に大きな負担が加わって起こる外傷は、物理的なエネルギーが大きいほど外傷の程度も重くなります。
では、負担が小さければ問題がないのかと言うとそうではありません。

機械が小さなエネルギーを積み重ねることで金属疲労を起こします。
これと同じように人間の骨で言えば疲労骨折に繋がります。

スポーツ障害の多くは、練習のし過ぎによる使い過ぎが原因なのです。

スポーツ障害を予防するには、オーバーワークにならないように休養をしっかりと取ることが大事になります。
適切に休養を取らないとスポーツ障害のリスクを高めてしまうのです。

休養を取らないとリスクが高まる

悩むイメージ

適切に休養を取らないと障害の発症リスクが高くなります。
痛みを我慢したまま運動をし続けると外的処置が必要になることもあります。

負担をかけ過ぎてしまうと腱や筋肉が断裂したり骨折したりして、結果的に大きな外傷に繋がってしまうこともあります。
大きな外傷にならなかったとしてもその後も長く痛みを引きずってしまいます。

痛めた足をかばうことで、そこから徐々に膝や腰にも影響を及ぼして全身を痛めてしまうことにもなってしまうこともあるのです。

代表的な症例として、オスグッド病と言う成長期における膝の障害があります。
大人の場合、ランニング動作の偏りによって腸脛靭帯炎が起こるランナー膝やジャンプ動作で膝の付け根に起こる膝蓋腱炎(ジャンパー膝)などがあります。

場所は異なりますが、どれも靭帯や骨の間を痛めていて動作の偏りが集中することが原因です。
オスグッド病やジャンパー膝などの場合、誘因となりやすいのは足関節の捻挫です。
捻挫をした後にわずかでも偏り残っていると運動を再開し始めたら別の障害を引き起こしてしまうこともあります。

また、脛に痛みがある状態をシンスプリントと言いますが、これも捻挫からくる場合が多いです。
捻挫の痛みを我慢して練習を続けたことで次に脛が痛くなり、脛をかばって膝や腰が痛くなり、さらに反対側の肩や肘を痛めると言うことが起きてしまいます。

体幹のことをコアと呼んだりしますが、第二のコアとして足の裏が注目をされています。
足に問題があって重心が少しでも狂ってしまっても障害に繋がってしまう可能性が高くなります。

例えば、踵に重心を乗せると身体の前部分を使うようになります。
反対に爪先に重心をかけるとふくらはぎが張りアキレス腱や腰などに負担がかかります。
重心を敏感に察知する足裏の感覚はとても重要と言えます。

身体の使い方を意識してスポーツ障害を予防しよう

運動する女性

高齢者に多いのは三大部位である膝、腰、肩の痛みです。
身体の下部に長い間負担が集中しているとその積み重ねによって最終的に肩へと上がって四十肩や五十型の痛みとして出てきます。
その為、四十肩になった時は肩だけでなく歩き方や立っている姿勢からケアをした方が良いと言えます。

三大部位のほかにも足首周りと股関節も痛めやすい箇所です。
座りながら足首を動かしたり、指の運動をしたり、寝た状態で股関節を動かしたりして緩める運動療法をすると良いでしょう

人間は過去にできていたことに対して今もできると錯覚をしてしまいます。
きちんと立っている、しっかり歩いていると思い込んでいるものの実は偏っている人がほとんどです。
歩く姿勢を後ろから確認するだけでも、その変化を確認することができます。
普段から自分の身体の使い方を意識することがスポーツ障害の予防に繋がります。

トップアスリートであれば自分の限界を知っていて、その境界線を理解した上で運動をしているからこそ身体をケアする方法も分かっています。
これは経験を積み上げてきたこともありますが、常に意識しながら身体を動かすことで現状を把握しているのです。

決められたメニューに沿ってただ練習をするのではなく今日の自分の動きはどうなのかと振り返り、自らを評価できるようにすることでトップアスリートはスポーツ障害を予防しています。

全てのトレーニング理論において休養が取り入れられています。
最大限のパフォーマンスを発揮させるには必ず休養が必要です。
練習と休養のメリハリをつけないと身体は壊れてしまいます。

適切に休養を取る重要性をしっかりと理解しておきましょう。
そして、普段から自分の動きがどうなっているのかを意識しましょう。