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便秘について、食物繊維、腸内細菌、運動不足、睡眠不足、ストレス

便秘とは?

便秘は男性よりも女性の方がなりやすい傾向にあります。
多くの女性は便秘の経験があるのではないでしょうか。

では、便秘とは具体的にどう言う状態のことなのでしょうか。

便秘とは、排泄が正常に行われずに大腸内に排泄物が停滞していることを指します。
具体的には、下記のようなことがあると便秘とされているようです。

・週3日以上排便がない
・下腹部に膨満感がある
・残便感がある
・便が硬く、排便時に痛みが伴う

便秘には弛緩性便秘と痙攣性便秘があります。

弛緩性便秘は、食物繊維・食事量・水分の不足、運動不足、加齢などによって腸の蠕動運動が低下することによって起こります。
食物繊維や食事量の不足によって便の量が減ること、または水分不足によって便が硬くなることで排泄がスムーズに行われなくなってしまいます。
運動不足によって腸周りの筋力が弱くなると腸の働きが低下してしまい、便を押し出す力も低下してしまいます。

痙攣性便秘は、不規則な生活、ストレスなどによって自律神経が乱れて腸が痙攣状態になって蠕動運動が低下することで起こります。
睡眠不足やストレスによって自律神経が乱れてしまうと腸の働きが低下してしまいます。

たかが便秘と思っている人もいるかもしれませんが、そのまま放置をしてしまうと身体に良くありません。
食欲不振や肌荒れ、免疫機能の低下、大腸ガンのリスクが上昇、肥満、糖尿病のリスクが上昇などに繋がってしまいます。

便がしっかりと排泄できているかどうかは健康のバロメーターになります。
便秘になっている人は、解消できるように生活習慣を見直してみましょう。

食事で腸内細菌のバランスを整えて便秘を予防しよう

女性ストレッチ

便秘の予防には、普段の食事がとても大切であり。腸内細菌のバランスを整えることが重要となります。
腸内細菌には、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌、バクテロイデスなどの日和見菌、ウェルシュ菌、大腸菌などの悪玉菌に分けることができます。

善玉菌は、腸の蠕動運動を助けてくれるので、消化吸収や便秘を改善してくれます。
また、免疫機能を高めてくれるとされています。

悪玉菌は、肌荒れや便秘、肥満などの不調を引き起こすとされています。

日和見菌は、善玉菌と悪玉菌の優勢の方に味方をする菌になります。
善玉菌が優性の時は善玉菌の味方になり、悪玉菌が優勢の時は悪玉菌の味方になります。

これらの菌のバランスが大事であり、理想のバランスは善玉菌2、日和見菌7、悪玉菌1とされています。

腸内細菌のバランスを整える為には、プロバイオティクスやプレバイオティクスをとると良いかと思います。
プロバイオティクスとは、生きたまま腸に届く身体に有益な働きをする善玉菌やそれを含む食品のことを言います。
ビフィズス菌や乳酸菌を含む代表的な食品には、ヨーグルト、味噌、キムチ、ぬか漬け、納豆などの発酵食品があります。

プレバイオティクスとは、腸内の善玉菌のエサになって善玉菌を増やすような食品になります。
水溶性食物繊維やオリゴ糖を含む食品が代表的です。
野菜・果物、コンニャク、海藻、キノコ、ハチミツなどがあります。

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。

水溶性食物繊維の働き

・水に溶けると粘度が増して便を柔らかくする
・腸内の善玉菌を増やして、腸内環境を整える
・有害物質を体外へ排泄し、大腸ガンを予防する
・糖質・脂質の吸収を穏やかにする
・血圧の上昇を抑える

オクラ、リンゴ、コンニャク、海藻など

不溶性食物繊維

・水分を吸着して数倍に膨れて、便の量を増やす
・有害物質を体外へ排出し大腸ガンを予防する
・糖質・脂質の吸収を穏やかにする
・過食を防ぐ

ゴボウ、大豆、サツマイモ、玄米、キノコなど

日々の食事でこれらをバランス良く摂取すると便秘を予防・改善に繋がります。
痙攣性便秘の場合、不溶性食物繊維を摂り過ぎてしまうと症状が悪化する可能性があるので注意が必要です。

朝食は大腸反射が起こりやすい食物繊維の多い朝食を

野菜

便秘を予防するには、食物繊維やプロバイオティクスなどを意識して摂ること、睡眠不足やストレスをため込まないようにする、運動不足にならないようにするなどが大切です。
そして、胃・大腸反射を利用すると良いでしょう。

胃・大腸反射とは、食べ物が胃に入ることで胃が刺激されて大腸が反射的に動き出すことです。
朝食は、この反射が最も起こりやすい時間帯とされています。
胃・大腸反射は、起床時や空腹時間が長く続いた後に食べる食事が最も起こしやすいので、朝食はしっかりと食べるようにすると良いかと思います。

食物繊維が多い朝食をしっかり取るとより胃・大腸反射を促進させてくれますので、食物繊維を意識してみましょう。
朝食後は排便が起こりやすいので、時間も余裕を持って行動をするようにしてみましょう。

食品に含まれる食物繊維の量(可食部100g)

1日分の目標量

18~69歳、男性20g以上、女性19g以上
70歳以上、男性18g以上、女性17g以上

野菜類
ゴボウ5.7g、オクラ5g、ブロッコリー4.4g、ホウレン草2.8g、カボチャ3.5g、ニンジン2.4g、ピーマン2.3g、レンコン2g、キャベツ1.8g、玉ねぎ1.6g、セロリ1.5g、トマト1g

果実類
アボカド5.3g、キウイ2.5g、パイナップル1.2g、リンゴ1.4g、イチゴ1.4g、バナナ1.1g

穀類
オートミール9.4g、ライ麦パン5.6g、玄米1.4g

豆類
おから11.5g、納豆6.7g、茹で大豆6.6g

キノコ類
しいたけ4.2g、しめじ3.7g、エリンギ3.4g

イモ類
里芋2.3g、サツマイモ2.2g、コンニャク2.2g

海藻類
寒天79g、ひじき51.8g、わかめ32.7g

種実類
アーモンド11g、ゴマ12.6g、クルミ7.5g