根菜類はネオニコが検出されにくい、有機野菜を5日間食べるだけでも体内の農薬を減らせる

ネオニコが検出されやすい野菜

ネオニコ系農薬は無毒性量以下でも発達障害や不妊など大きな影響を及ぼすかもしれない

農薬ネオニコはどんな農作物から検出されているのでしょうか。

日本には、アメリカのように農作物ごとに残留値を大規模に検査したデータは少ないです。
なので「最も汚染された農作物」「最も汚染されていない農作物」もありません。
正確には、検査データはあることはあります。
ですが、対象の農作物が年度によって変わっていますし検体数が1~36とバラバラなので比較するのが困難な状態なのです。

また、残留基準値を超過したかのデータもありましたが、もともとの基準値が緩いので参考にはならないと言えます。
ですので大雑把になってしまいますが、ネオニコが検出されやすい農作物について紹介をします。

農水省の検査では、小松菜、ニンジン、ニラを除いて残留基準値を超える農作物はありませんでした。
17年度の調査で多い順にあげると、ブドウ、ナス、ネギ、ホウレン草、水菜などがあります。
中でもブドウ、ホウレン草はアメリカでも残留農薬が多い農作物にリストアップされています。
また、18年度では日本ナシ、小松菜、ピーマン、ニラ、春菊が多く、少ないのはブロッコリー、ニンジン、大豆です。

農水省は、「定量限界を超えているからと言って農薬が多い危険な野菜と考えるのは間違いです。」と言っています。
ですが、それは急性中毒を中心とした考え方です。
発達神経毒性などについては、安全とされている量でも影響が出ているので安全とは言えないでしょう。

自治体の調査では、大根、玉ねぎ、里芋など土の中で育つ野菜は使用される農薬は少ないのか、定量限界以上の検出数は少ないようです。

では、なぜ根菜類などでは少ないのでしょうか。

ある県の慣行栽培で許された農薬使用回数の上限は、ブドウ(25回)、ナス(59回)、白ネギ(23回)、ホウレン草(12回)、水菜(8回)です。
根菜類などは、玉ねぎ(9回)、大根(10回)、里芋(8回)、ゴボウ(8回)、ニンジン(9回)と比較的少ないです。

水菜を除けば農薬の使用回数が影響をしているのではないかと考えることができます。
ただし、自治体の調査は検査する農作物の種類が少なく、イチゴもお茶も含まれていませんのであくまで参考程度になります。

東京都の調査によるとネオニコが検出されているのは、2016年度ではきゅうり、トマト、ホウレン草、17年度ではニラ、チヂミナ、きゅうり、レタスなどです。

毎年検査対象の野菜が違うので一概に言えませんが、季節をまたいでハウス栽培する野菜や果物は検出率が高いようです。
これはどうしても農薬を使わざるを得ないからではないでしょうか。

反対に検出されなかったものは、16年度がアスパラガス、ブロッコリー、ニンジン、レンコン、17年度はカボチャ、キャベツ、サツマイモ、玉ねぎ、ニガウリ、ニンジン、ピーマンでした。
ですが、検体数が1~10と非常に少なく、これも参考程度にしかならないので今後も検出されないとは言えません。

5日間の有機野菜で農薬が半減

深呼吸している女性

日本のお茶については、100%ネオニコが検出されるようです。
なので、できる限りオーガニックにした方がいいでしょう。

お茶に溶けている農薬ネオニコ、本当は危険かもしれない国産食品

それか生茶葉よりも焙煎加工させたものの方が残留農薬は少ないようです。
ですが、中国産のウーロン茶は避けた方が良いかと思います。

ネオニコは、水溶性なので野菜を煮て煮汁を捨てればいいのではないかと思うかもしれません。
確かにそれでも良いのかもしれませんが、デメリットもあります。
それは野菜に含まれている栄養素の損失です。
例えば水溶性ビタミンなどの栄養素も一緒に流れてしまうのです。
これでネオニコを除去できる可能性はありますが、野菜に含まれている有益な栄養まで一緒に流れてしまうので野菜を食べる価値が減ってしまうことになってしまいます。

では、一体どうすればいいのでしょうか。

東京女子医科大学東医療センターの平久美子医師によると、水に溶けずに油に溶けやすい農薬を表面撒布した作物は洗っても落ちませんが、皮を剥くとよく取れると言う論文があるとのことです。
その逆の農薬であれば、洗うとある程度取れるようです。
ところがネオニコは、水溶性の割に洗うだけではそれほど取れません。

ホウレン草を水に10分浸けるとアセタミプリド、イミダクロプリドは約25%除去することができるようです。
20%クエン酸水または、20%酢酸で洗うと70~80%除去できると言う論文があります。
食用の酢の酢酸濃度は5%程度なのでこれは現実的ではありません。

ネオニコの除去が難しいのは、その性質にもあります。
ネオニコは、他の農薬と違い血液中に分解する酵素がなく、しかもタンパク質とよく結合をします。
なので少量でも徐々に体内に溜まっていきやすいのです。

調理で仮に何割か削減ができても残りの何割かは体内に少しずつ溜まっていくので、いずれ大変なことになってしまいます。
持続的に摂取して安心な農薬は一つもないと言うことでしょう。
ネオニコに汚染されたくないのであれば、できる限り有機野菜に替えていくしかないと言うことになりそうです。

北海道大学の池中良徳准教授は、NPO法人福島県有機農業ネットワークと一緒に有機野菜を食べて体内の農薬を減らせるかどうかを調べたとそうです。

一つのグループは5日間有機野菜を食べてもらい、もう一つのグループは30日間食べてもらいました。
すると有機野菜に切り替えた途端に農薬成分のジノテフランもアセタミプリドもどんどん減っていきました。
農薬の種類によっては、5日間で2分の1~5分の1程度まで減ったそうです。

スーパーなどの市販の食材を食べ続けた人の尿からは平均5.0ppb検出されたのに対して5日間有機野菜を食べた人の平均は2.3ppbでした。
また、30日間では10分の1以下の0.3~0.5ppbに減ったそうです。

5日間でネオニコが激減するので、たまに有機野菜に切り替えることで体内に蓄積したネオニコを排出することも可能かもしれません。

フランスの農薬事情

データ分析イメージ

ここ数年で欧米では、有機食材の生産が飛躍的に増えていると言います。
アメリカのオーガニック市場は6兆円を超えたとも言われています。

また、ヨーロッパではイタリアンように勇気圃場の割合が15.4%と二ケタ台のところが少なくありません。
日本ではJAS法に基づいて有機JAS規格の検査認証を受けた農産物は16年の取り組み面積で0.2%と停滞をしたままです。

なぜ欧米では有機食品の需要が増えているのでしょうか。

ネオニコはEUで3種類が使用を禁止されていますが、フランスでは18年に5種類を禁止にしています。
これが有機農業に繋がったかはわかりませんが、フランスを見る限り年々増加はしているようです。
ここ数年でオーガニック専門店も急激に増加し、普通のスーパーでもオーガニックのミューズリーや豆、穀物などを量り売りするようになっています。

日本では所得の高い層を狙ってオーガニックスーパーができていますが、フランスでは一般の人も買っているようです。
もちろん値段も決して安くはありません。
フランスでも自社ブランドのもの以外、普通のスーパーでは有機野菜や卵は通常の1.5倍もします。

フランスは、アマップが多く市民菜園も盛んのようです。
アマップとは、地域の小規模有機農家の育成を目的に農業と消費者が直接契約することで支援する非営利団体の消費者グループです。
消費者は、農家と協議して栽培する作物を前払いで買い入れる仕組みになっています。

なぜフランスでオーガニックが盛んになっているのでしょうか。

それはフランスが農薬の害に敏感だからでしょう。
NGOが農薬メーカーを叩いたり農薬被害を発表したりしていますし、それをマスコミがそれを取り上げています。
なので一般の人が得られる情報が日本よりも遥かに多いです。
日本人が農薬の危険性を知らないのは、マスコミが取り上げないことと市民も声を上げないからでしょう。

17年のフランス大統領選では、主要候補全員が有機農業推進を表明していました。
また、22年までに学校給食の2割をオーガニックにする法律もできたようです。

有機野菜が日本に増えないのは?

考える女性

では、日本ではなぜ有機野菜が増えないのでしょうか。

フランスでは、有機農産物の需要が増えたことで、農業に新規参入する若い人たちの多くが有機農業を選ぶと言います。
有機農業にすると5年間の補助金が貰えるそうです。

では、日本ではなぜ有機野菜が増えていかないのでしょうか。

農水省によると農薬を使わないで栽培した場合、キャベツやきゅうりの出荷金額の6~7割の減収し、果実ではモモ8割、リンゴに関しては99%と壊滅的になっています。
これでは、経営が成り立たないので誰も有機栽培をやりたがらないのでしょう。
ですが、実際に有機栽培をしている農家に聞いてみると減収は、1割くらいのようです。

これは一体なぜなのでしょうか。

今まで慣行栽培を続けてきた農家が、いきなり有機栽培にした直後は農水省が指摘するように大幅な減収となります。
これは農薬や化学肥料をガンガン撒いて土壌が劣化したことなどが考えられます。

ですが、丁寧に土を作っていくと作物の見た目は多少悪くても5、6年で収量は元に戻るそうです。
慣行栽培から有機栽培にすると5、6年は減収になると言うことで、フランスは有機栽培に転換した農家に5年間の補助金を出しているのです。

私たち消費者が見た目の良いピカピカしたキレイな作物が安全と言う思い込みがある限り、日本の有機作物はいつまで経っても増えることはないのではないでしょうか。

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