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ヘルス&フィットネス~日々の健康・身体作りに役立つ知っておきたいこと~

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トレーニング・フィットネス

トレーニングを期分けして刺激を変えるピリオダイゼーション、短期も長期も考えは同じ

トレーニングの適応の次は馴化が起こる

身体のある機能を高めたいと思ったら、その機能に特化したトレーニングを行う必要があります。
そのトレーニングをし続けることで生体適応と言う現象が起こります。
これはトレーニングの刺激に対する身体の反応の一つです。
筋力が強くなったり筋肉が太くなったりすることでトレーニングの刺激に対応をしようとします。

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トレーニング後は一時的に筋力低下が起こりますが、その後の適応によって筋力が増加し筋肉も肥大していきます。
この状態が続くと今度は、馴化と言う現象が起こります。
これは簡単に言うと「慣れる」と言うことになります。

トレーニングの刺激に慣れてしまうと、もう同じトレーニングをしても筋力増加や筋肥大はあまり望めなくなっていきます。
そしたら新たな刺激を与える必要が出てきます。
ですが、適応と馴化の区別は難しいです。

適応とは強い刺激に備える為に身体が強くなっていくことですが、それはやがて馴化して同じ刺激で身体は反応しなくなっていきます。
これは、同じ刺激を加えた時に「もう強くする必要はない」と身体が判断していると言えます。
これもある腫の適応と呼んでもいいのかもしれません。

同じトレーニング刺激を続けているだけだと、ある一定の水準以上の成長はしなくなってしまうと言うことです。
さらに上の段階に進みたいと思ったらまた違う刺激を与えていく必要があります。
そして、また馴化が起こったら、また新たな刺激を与える必要があります。

本格的に筋肉を鍛えていきたいと思ったら長期的な計画を立てることが重要となります。
そこでトレーニングを期分けして行うピリオダイゼーションです。

ピリオダイゼーションは二種類ある

ピリオダイゼーションとは、トレーニングを期分けして刺激を変えることを言います。
そのやり方は大きく二種類に分けることができます。

一つは、どこまでも向上する為のピリオダイゼーションです。
これは3ヶ月おきにトレーニングのタイプを変えるのが基本的なやり方になります。
様々なやり方を考えることができます。

例えば、ストリクトスタイルで上げていたバーベルをチーティングスタイルに変えてみたりすることで新しい刺激を筋肉に与えることができます。

もう一つは、スポーツ競技などのシーズンに合わせた計画的なピリオダイゼーションです。
オフシーズンから試合に向けて段階的に身体を仕上げていくピリオダイゼーションになります。

まずは、時間のかかる筋肉作りをするのが普通になるかと思います。
その後、次のシーズンが近づいてくるにつれて、鍛えた筋肉をパワーに繋げるようなトレーニングに変えていき、実際の動きに活かせるようなトレーニングに変えていきます。
これが一般的な考え方となります。

もちろん試合直前になれば戦術的・戦略的な練習に多くの時間を費やすことになると思うので、身体は少しめに作っておく必要があるでしょう。

競技でもパワーリフティング、ウェイトリフティングと言った単純な種目の場合は、前者の部類に入るかと思います。
日頃からトレーニングで行っていることと試合で行うことがほとんど同じなので、より重い重量を挙げることが基本的な課題となります。

どこまでも純粋に挙上能力を高めていくには、停滞やスランプを打破して、トレーニング効果を継続的に高めていく戦略を立てていく必要があります。
刺激に慣れさせないと言うことを考えていきましょう。

短期のピリオダイゼーションも基本は同じ

ダッシュ

年間を通して試合が行われる競技もあるかもしれません。
学生のスポーツも月曜から金曜まで練習日をして、土日に試合と言うケースも多くあると思います。

このような場合、1週間と言う期間で試合に向けた調整をしながら長期的には筋力・体力をアップさせていく必要があります。

試合が終わった直後は、いきなり戦術的な練習をするよりも体力レベルを上げることを考えた方が良いかと思います。
なので、月曜火曜は筋力・パワー・持久力などの向上を重視したメニューをします。試合が近づくにつれて体力を消耗するようなメニューは減らしながら、戦術的なトレーニングに変えていくと言うのがよく選ばれているやり方だと思います。

ピリオダイゼーションの期間が1年から1週間になっても基本的な考え方は同じです。

筋肉・体力づくり⇒パワーアップ⇒パワーを競技に繋げる⇒戦術・戦略

週末に最高のパフォーマンスを発揮しようと思ったらコンディションに関してもしっかりと計画を練ってトレーニングをしていく必要があります。
金曜日の夜に疲れてしまっている状態では、試合に勝つことは難しくなります。
試合当日は、なるべく疲労もなく万全の状態で挑めるようにプログラムを立てていくことが重要となります。