全身を包む筋膜とは?筋膜をほぐす筋膜リリースは医学的な治療|注射療法、手技療法
筋膜リリースとは、筋膜という筋肉を包む結合組織に対して圧や伸張をかけてほぐすことです。
筋膜リリースには、痛みやコリの解消、可動域の改善、姿勢の矯正などの効果が期待できます。
しかし、筋膜リリースには正しい知識と技術が必要であり、誤ったやり方や施術者の選び方をすると効果がないどころか、かえって身体に悪影響を及ぼす可能性があります。
筋膜とは組織を包む膜
筋膜とは、筋肉や骨、内臓などの組織を包む薄い膜のことでボディスーツのようなものです。
筋膜は全身に広がっており、身体の動きや姿勢、血液循環などに重要な役割を果たしています。
しかし、筋膜はストレスや運動不足、姿勢の悪さなどによって硬くなったり癒着したりすることがあります。
これによって筋肉の柔軟性や血流が低下して痛みやコリ、疲労感などの不調を引き起こす可能性があります。
そこで、筋膜のケアが注目されているのです。
筋膜のケアとは、ストレッチやマッサージ、ローラーなどを使って筋膜をほぐし、柔らかくすることです。
筋膜のケアを行うことで、筋肉の動きや血液循環が改善されて痛みやコリを解消したり、スポーツパフォーマンスを向上させたりする効果が期待できるとされています。
筋膜は姿勢の悪さや運動不足などで硬くなる
筋膜は全身を包むボディスーツのようなものです。
身体の動きをスムーズにするだけでなく、姿勢や形を保つ役割もあります。
しかし、筋膜はストレスや運動不足、姿勢の悪さなどによって硬くなり、痛みやコリ、可動域の低下などを引き起こすことがあります。
筋膜の乾燥、筋膜の癒着によっても筋膜は硬くなります。
筋膜が乾燥すると、水分や栄養素の流れが悪くなり、弾力性や柔軟性が失われてしまいます。
筋膜が癒着すると、隣り合う筋膜同士がくっついてしまい、動きにくくなります。
これらの状態は互いに影響しあって、悪循環に陥ることもあります。
筋膜を柔らかくするには、水分や栄養素を補給することと筋膜をほぐすマッサージやストレッチを行うことが有効です。
水分や栄養素を補給すれば筋膜の乾燥を防ぐことができ、新陳代謝も促進します。
筋膜をほぐすマッサージやストレッチで筋膜の癒着を解消することができ関節可動域を広げてくれます。
これらは、定期的に行うことが効果的とされています。
筋膜は身体の動きや健康に大きく関わる重要な組織となります。
筋膜が硬くなると、身体全体に影響が出ることもありますので、筋膜を柔らかく保つことで快適な生活を送ることができます。
筋膜をほぐす筋膜リリース
筋膜リリースとは、筋膜という筋肉を包む結合組織に対して圧や伸張をかけてほぐすことです。
筋膜リリースには、痛みやコリの解消、可動域の改善、姿勢の矯正などの効果が期待できます。
しかし、筋膜リリースには正しい知識と技術が必要であり、誤ったやり方や施術者の選び方をすると効果がないどころか、かえって体に悪影響を及ぼす可能性があります。
筋膜リリースは、筋膜の癒着や硬化を解消することで、筋肉や関節の可動域を改善する効果があると考えられています。
筋膜リリースによって筋膜に含まれる感覚受容器を刺激することで、疼痛閾値を上げる効果があると考えられています。
疼痛閾値とは、痛みを感じる刺激の強さのことで、高くなると痛みを受け入れやすくなります。
また、筋膜が包む器官の位置や機能を正常化してくるので、姿勢や内臓の働きを改善する効果があるとされています。
姿勢や内臓の働きが良くなると、全身の健康状態にも良い影響があります。
では、具体的にどんな症状が筋膜リリースで改善されるのでしょうか。
首や肩のコリ
首や肩の筋肉や筋膜に癒着や硬化がある場合に有効です。
首や肩の筋肉や筋膜がほぐれると、血流やリンパの流れが良くなり、炎症や痛みが和らぎます。
腰痛
腰の筋肉や筋膜に癒着や硬化がある場合に有効です。
腰の筋肉や筋膜がほぐれると、骨盤の位置や姿勢が正常化し、神経の圧迫や痛みが和らぎます。
頭痛
頭部や顔面の筋肉や筋膜に癒着や硬化がある場合に有効です。
頭部や顔面の筋肉や筋膜がほぐれると、頭皮や顔の血流が良くなり、頭痛の原因となる血管の収縮や神経の刺激が和らぎます。
他にも関節痛やスポーツ障害など様々な症状に対して効果が期待できます。
ただし、効果を得るためには正しい方法で行うことが必要です。
筋膜リリースは医学的治療
筋膜リリースというと、フォームローラーやテニスボールなどを使ってほぐす方法を思い浮かべることが多いかもしれませんが、このような方法で筋膜をほぐすことができるのかは正直疑問です。
実際に筋膜リリースの科学的根拠は、まだ十分には明らかになっていないようです。
近年の研究でいくつかのエビデンスが示されているようですが、医学的な治療となります。
筋膜リリースは、主に医学的な治療法として行われる注射療法や手技療法に関するものが多くあります。
注射療法
注射療法では、超音波検査で癒着した筋膜を特定し、その部位に薬液を注入することで筋膜の滑走性を改善し、症状を軽減する治療です。
この治療法は医師によって行われます。
手技療法
手技療法では、持続的な伸長刺激や圧+摩擦刺激を用いて筋膜をほぐすことで血液やリンパの流れを改善し、筋肉の張りやこわばりを解消する治療です。
この治療法は理学療法士によって行われます。
筋膜リリースは、医学的な治療として行われています。
筋膜リリースは胡散臭いと思われがちかもしれませんが、正しい方法で行えば効果が期待できると思われます。
筋膜リリースを受ける際は、医師や理学療法士などの専門家に相談してみましょう。