運動パフォーマンスを左右する4つの要素、筋力トレーニングだけではパフォーマンスは向上しない

筋肉(エンジン)だけでは身体(車)は動かない

筋肉の役割は運動のエンジンです。
筋肉は、運動そのものを生み出す動力源になります。

また、熱源として見ると筋肉は命のある限りスイッチが完全にオフになることはありません。
常にエンジンがアイドリングしているような状態を維持しています。
アクセルと踏むといつでも力を発揮して運動をスタートさせることができますし、踏んでいなくても少しずつガソリンを消費しながら絶えず活動をしています。

運動パフォーマンスを高めるには、エンジンを強くして性能の高いものにしていく必要があります。
ですが、筋肉の力だけで運動が成り立っているわけではありません。
運動をするには、様々な要素が関係しています。

身体を車に例えると、動力源のエンジン(筋肉)を動かす為には、エネルギーを送り込まなければいけないので燃料供給系が必要になります。
それでもまだ車は動きません。

エンジンで生み出された動力を実際の走行に変換する為にクランクシャフトやギア、タイヤと言った駆動力伝達系が必要です。
これで車になりますが、このままではショールームに置いてある展示車と同じです。
ハンドルやアクセル、そして意思を持って操作をする人間がいないと意味のある走りにはなりません。
これを身体に当てはめてみると、燃料供給系は栄養素を供給してエネルギーを作る代謝系や酸素を取り込み全身に巡らせる為の呼吸・循環系になります。

駆動力伝達系は、骨や関節、腱などです。
制御系は、中枢神経です。
そして、動力源の筋肉の4つが揃って初めて良い運動ができるようになります。

運動パフォーマンスを左右する4つの要素

・代謝系、呼吸・循環系(燃料供給系)
・骨、関節、腱(駆動力伝達系)
・中枢神経(制御系)
・筋肉(動力源)

これらの4つの要素が運動パフォーマンスを左右しています。
これら全てが高いレベルに維持されていれば、最高のパフォーマンスを出すことができます。
ですが、それはなかなか難しいことです。
ただこの4つの要素があることを理解した上で、それぞれどんな問題があって、どこをどう強化すれば全体が良くなるのかと言うことを意識することが大切です。

筋力を高めたらそれを有効に使う為のトレーニングが必要

デッドリフトをする男性

筋力トレーニングだけをしてもパフォーマンスは高くはなりません。

例えば自動車ですが、自動車レースに勝つ為の車を作ることを考えても、まずエンジンを強くしないと十分な出力が発揮できません。
一般的にエンジンの出力はエンジンの大きさに比例するので、サイズを大きくしていくことが基本となります。

しかし、エンジンが強くなっただけで燃料系が改善されていないと直ぐにガス欠になってしまうでしょう。
また、ギアが弱いとパワーのあるエンジンを積んだとしても壊れてしまうかもしれませんので、トランスミッションなども同時に改良をしなければいけません。
そして、例え良い車が出来上がってもドライバーにテクニックがないとカーブを曲がり切れずに吹っ飛んでしまうことが起こるので、車の性能と共にドライバーもレベルアップしなければいけません。

このように各要素を改善し全体を高めていくことによってレースに勝てるようになっていきます。
第一の戦略としてエンジンのパフォーマンスを高めることは重要ですが、それだけでレースに勝てるわけではありません。
車の部品は同じでエンジンだけ積み替えれば速くなると言う考えは大間違いです。

ところがスポーツの分野では、この勘違いをしている場合が少なくないように思えます。
運動のレベルを上げる為に筋力アップは大事ですが、筋肉だけ強くなってもスポーツに勝てる身体にはなりません。
筋力トレーニングをたくさんしても全体のパフォーマンスが高まらないのであれば、次に何をしなければいけないのか考える必要があります。

筋力トレーニングによって以前よりも筋肉がついたと言うことは、以前とは違うエンジンが積まれた状態と言えます。
なので今までと同じ運動ではダメだと言うことなのです。
エンジンである筋肉が強くなった分だけ、それを余すことなく使う為の仕組みや技術が並行して高くなっている必要があります。

筋力トレーニングをして筋力が高まったら、その筋力をいかに上手く使うか、筋力を上手く使える為のトレーニングをすると言うことをしないといけません。
それを無視して筋力トレーニングをすれば強くなると思ってしまうと、大きな失敗に繋がってしまいます。

筋力トレーニングだけをしても決して運動パフォーマンスは高くなりませんので、それと並行してパフォーマンスに必要なトレーニングをしていくことが重要になります。

目的によって必要な性能は違う

人間の生活を考えた場合、筋肉の性能やパフォーマンスには色々なタイプが求められます。
自動車でも必ずしもレースに勝てるマシンに仕上げることが全てではありません。

例えば、いかに燃費の良い車を作るか、どれだけ走っても壊れない丈夫で長持ちする車を作るかなどです。
燃費の良い車や丈夫な車は、日常においてニーズが高いですが、レース向きではないでしょう。

スポーツに勝つ為の身体を作りたい人もいれば、健康的な生活が送れるような身体を作りたいと言う人もいます。
それぞれの目的に合わせて自分の目指す身体作りをしていくことが大事になります。

目的によって必要な身体の性能は違います。
その為にも今の自分に足りない要素をしっかりと把握して、それを補っていくことが大事であると思います。

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