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トレーニング・フィットネス

「楽なトレーニングでは強くなれない」は根性論ではなく生理学的に正しい

力学的な刺激メカニカルストレスの重要性

筋肉が強くなるには「メカニカルストレス」「代謝環境」「酸素環境」「ホルモン・成長因子」「筋繊維の損傷・再生」が必要になります。
この中で、筋力トレーニングをする上で最も重視すべきなのは、メカニカルストレスです。

メカニカルストレスとは、力学的な刺激のことです。
筋力アップや筋肥大を目的とする場合、負荷強度を中心にやはり考える必要があります。
これは筋力トレーニングの知識が確立されていない時代から変わっていません。

軽い物を持ち上げても筋力がつかないと言うことは、誰でも想像がつくかと思います。
また、これまで行われた研究でもメカニカルストレスによって筋力アップや筋肥大が起こったと言うエビデンスが数多くあります。

筋力トレーニングにおいてメカニカルストレスはとても重要な要素であり、これ抜きでは語れないと言えます。

最近の研究では、メカニカルストレスが強くなくても筋肉を強くする方法があることが分かってきています。

「筋肉は大きな力を発揮しなくても太くなる」は今や常識!様々な要因が関係

ですが、最終的には筋肉に強い力を出させたり、大きなパワーを発揮させたりすることがトレーニングの目的の場合、やはり負荷強度の低いトレーニングをしても意味がありません。

大きなパワーを出すトレーニングを繰り返すことで、さらに大きな力が出るようにしていくと言うのが最も基本的な方法であり、それを崩してはいけません。

楽なトレーニングでは筋肉は強くなれない

ベンチプレスをする男性

苦しいトレーニングではなく、できるだけ楽なトレーニングで効果を出したいと多くの人は、思っているかもしれません。
または、重い負荷だと怪我のリスクが高くなってしまうので、それを避けたいと言う場合もあるかもしれません。

楽して筋肉を強くしたいと言うのは、誰も思っていることかもしれませんが、これは完全に間違った考えです。
生理学的に見てもこの考えは根本的に間違いであり、楽をして強くなると言うのは実現不可能なことです。

身体に関する研究が進みトレーニング科学が発達してくると、必死にトレーニングをしなくても筋肉を肥大させることが可能なのではないか、と言う錯覚を起こしてしまうかもしれませんが、そんな方法は見つかっていませんし今後も見つからないと思います。

楽をしたら強くなれないと言うのは昔の指導者の意見であり、根性論のような印象を持つかもしれません。
しかし、これは生理学的にも正しいのです。
なぜなら身体を強くする理由は、身体を強くしないといけない状況になったからです。
そういう状況に追い込まれることで生理学的適応が起こります。

理解しないといけないのは、これが生物の基本的な仕組みであると言うことです。
その仕組みを省略すること自体無理があるでしょう。

身体を強くするには、強くなる為の刺激が必ず必要なのです。
楽な刺激では決して強くなることはありません。

目的以外のストレスはNG

ランジトレーニング

強くなるには、刺激が必要だといっても本当に必要な刺激以外のストレスが過剰に強くなってしまうのはNGです。

鍛えたい筋肉に強い刺激が加わった結果としてキツイと感じるのは良いことです。
ですが、さらに加えて心臓や呼吸器などに過度の負担がかかり、身体中がキツイと言う状態になってしまったら、それは決して良いトレーニングとは言えません。

目的としないところまで余計なストレスがかかるのは、身体全体にとってもプラスではなく目的とする筋肉を鍛える効果も半減してしまいます。

また、フォームが崩れてしまい関節などに余計な負荷がかかったりして怪我に繋がる危険性もあります。
さらには、精神的なストレスも大きくなりますし、結果としてトレーニングが長続きしないと言うことにもなってしまうかもしれません。
なので筋力トレーニングをする時は、どこにどんな刺激を与えればいいのかを考えることが重要になります。

特にスポーツ選手は、競技に必要な力を発揮したり競技での負荷に耐える力を身に付けたりする為に、より的確なメカニカルストレスを選択することが必要になります。

また、筋肉にしっかり力を発揮させるだけでなく、関節や骨にもメカニカルストレスを加えることで、それらの機能を全体的に高めると言うことも考える必要もあるでしょう。

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